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【管理栄養士が解説!】たんぱく質(プロテイン)とアミノ酸、ペプチドの違いって?

  • 最終更新日:2018年6月13日
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管理栄養士が解説!プロテインとアミノ酸、ペプチドの違いって?と管理栄養士が言っている画像

 

監修者・女性

この記事の執筆専門家

管理栄養士 山本ともよ  (株式会社とらうべ)

株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。

※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

多くの方がアミノ酸やぺプチド、あるいはたんぱく質の名前を聞いたことがあるでしょう。

 

でも、その違いまで分かる方は少ないかもしれません。

 

今回は、この3者の違いについて解説します。

 

2.アミノ酸とペプチド、たんぱく質(プロテイン)は何が違うの?

アミノ酸とペプチド、プロテインの違いって?と管理栄養士が言っている画像

 

アミノ酸とペプチド、たんぱく質(プロテイン)の違いは、その構造にあります。

 

アミノ酸は、ペプチドやたんぱく質を構成する最小単位の分子です。

 

アミノ酸が特定の形に結合(ペプチド結合)すると、ペプチドやたんぱく質になります。

 

一般的にはペプチド結合したアミノ酸が50個未満のものをペプチドそれ以上のものをたんぱく質といいます。

 

では、この3者はそれぞれどのような特徴を持っているのでしょうか?次からもう少し詳しくみていきましょう

 

2.アミノ酸とは

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アミノ酸はたんぱく質やペプチドの主成分です。

 

アミノ酸自体は500種類以上存在するといわれていますが、ペプチドやたんぱく質としてヒトの身体を構成しているものは20種類です。

 

そのうち、ヒトの体内で合成できないものを「必須アミノ酸」、合成できるアミノ酸を「非必須アミノ酸」といいます。

 

必須アミノ酸は9種類ありますが、体内で合成できないので、食事などから摂る必要があります

 

20種類のアミノ酸にはそれぞれ特徴や役割があり、また組み合わせによってもその働きが変わります。

 

たとえば、必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロシンなどは筋たんぱく質に多く占めることから、筋肉へ働きかける作用が大きく、とくに運動をする人が積極的に摂取しています。

 

また、非必須アミノ酸であるアラニンやグルタミンには肝臓の働きを助ける作用があります。

 

このほか体内には、GABAやテアニンなどのように、たんぱく質を構成せずアミノ酸単体として機能するものもあります。

 

このように、アミノ酸にはそれぞれ役割があるので、期待する効果が決まっているときに、その働きを持つアミノ酸を摂取すると良いでしょう。

 

また、アミノ酸はたんぱく質などに比べて吸収のスピードが速いという特徴もあります。

 

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3.ペプチドとは

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ペプチドも、たんぱく質のようにアミノ酸が結合してできています。

 

ただし、結合するアミノ酸の数が少ない点に特徴があり、その数が2~10個のものを「オリゴペプチド」11~50個未満のものを「ポリペプチド」といいます。

 

ペプチドは、たんぱく質に比べて結合するアミノ酸の数は少ないものの、身体にとって重要な役割を担っているものもあります。

 

とくに、ホルモンなどとして体内で働くペプチドは「生理活性ペプチド」と呼ばれ、血液中の糖をコントロールするインスリンや、ヒトの精神を安定化させる作用を持つ「セロトニン」などがこれにあたります。

 

最近、特定保健用食品などとしてペプチドが市販されていますが、これはペプチドが生理機能に影響を与えることがわかっているからです。

 

たとえば、ペプチドの中には、血圧を調節する作用を持つものがあり、小麦や牛乳、大豆など食品に含まれるたんぱく質を分解した物から取り出すことができます。

 

このことから、特定保健用食品としてよく市販されるようになってきました。

 

特定保健用食品などとしてペプチドを摂取する場合には、何に対する効果が期待できるのかを確認し、用法用量を守って摂取するようにしましょう。

 

4.たんぱく質(プロテイン)とは

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たんぱく質(プロテイン)は、アミノ酸が50個以上結合したものをいいます。

 

私たちが食事などから摂取したたんぱく質は、筋肉や血液、髪などを作るもとになる、ホルモンとして働く、また、エネルギーとして活用されるなど、ヒトが生きていく上で不可欠な役割を数多く担っています。

 

たんぱく質はさまざまなアミノ酸が結合してできているため、アミノ酸単体やペプチドとして摂る場合に比べて、より多くの種類のアミノ酸を摂取することができます。

 

とくに良質なたんぱく質として知られる肉や牛乳、卵、大豆などは、ヒトの体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。

 

必須アミノ酸が充分に補えていないと、特定のアミノ酸やペプチドを摂取したとしても、期待どおりに働かないため、1日3度の食事でたんぱく質をしっかり摂ることが必要です。

 

ただし、たんぱく質が豊富な食品には脂質を多く含むものも多くあります。

 


 

そのため、ダイエット中などでカロリーや脂質の過剰摂取が気になる方は、プロテインなどでたんぱく質を摂取するのも方法のひとつです。

 

ここまで説明したように、アミノ酸とペプチド、たんぱく質には構造上の違いがあり、その違いを生かして、アミノ酸やペプチドなどの特定保健用食品や栄養機能食品が数多く市販されています。

 

けれども、栄養摂取のキホンは食事です。

 

たんぱく質をはじめとする基本的な栄養素を食事からしっかり摂った上で、自分のライフスタイルや目的に合ったアミノ酸やペプチドを摂るようにしたいですね。

 

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※この記事を執筆いただいた専門家の方

女性専門家

執筆:管理栄養士 山本ともよ
株式会社とらうべ所属

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

〈参考〉

・近藤徹弥「ペプチドの多様な機能性」

http://www.aichi-inst.jp/shokuhin/other/shokuhin_news/s_no23_03.pdf

・小野慎(富山大学工学部准教授)「アミノ酸・ペプチド・タンパク質:生命を支える主役たち」

http://www3.u-toyama.ac.jp/envac/yomimono/yomimono-ono.pdf

・厚生労働省「12たんぱく質」

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042630.pdf

・財団法人日本食肉消費総合センター

http://www.jmi.or.jp/qanda/bunrui4/q_064.html

 

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山本ともよ

【保有資格:管理栄養士】栄養の情報は世にあふれています。身近なことだからこそ、正しい情報をわかりやすく伝えることを心がけています。

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