【管理栄養士が伝授!】コラーゲンサプリの選び方と摂取のポイント
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
美容のための栄養素としてよく知られているコラーゲン。
サプリメントや美容ドリンクなどでたくさん売られています。
さまざまな製品から選ぶときに確認したいポイント、摂り方のコツを紹介します。
2.コラーゲンとは
コラーゲンはたんぱく質の一種で、皮膚や血管、骨、関節などの組織を構成する繊維状の構造で、体内の全たんぱく質の約3割を占めています。
そのうちの約4割は皮膚、約2割は骨や軟骨を構成し、そのほかは血管や内臓など全身に広く分布しています。
コラーゲンは鶏の軟骨や魚の皮などに多く含まれ、食品としては鶏皮、鶏手羽、牛スジ、フカヒレ、スッポンなどに豊富に含まれます。
食品として取り入れると、ほかのたんぱく質と同様に分解されて、コラーゲンペプチドやアミノ酸として体内に吸収され、体内でアミノ酸もしくは再合成されてたんぱく質となり、さまざまな働きに利用されます。
それは、必ずしもコラーゲンとは限らず、アミノ酸やたんぱく質として体内で必要な働きに利用されます。
サプリメントとして利用されているものの多くは、コラーゲンを分解したコラーゲンペプチド(低分子コラーゲンと記載されていることもある)です。
コラーゲンペプチドとは、アミノ酸が2~100個つながった形で、構成する主なアミノ酸は「プロリン」「グリシン」です。
体内で作ることができず外から摂ることが必要な必須アミノ酸のうち、トリプトファンが含まれていないため、ほかの食品から摂る必要があります。
3.コラーゲンサプリメントを選ぶポイント
- 含有量
1日に摂るべきコラーゲンの量は決まっていません。
そのため、製品によって含有量に違いがあり、150mg~10000mgと大きく差があります。
どのくらいの量がいいでしょうか?
その量は、食事の摂り方によって異なります。
先にも述べたように、コラーゲンはたんぱく質の一種です。
つまり、肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などのたんぱく質が豊富な食品と同じグループとして食生活に取り入れるべき食品なのです。
たんぱく質の1日あたりの推奨量は成人男性で60g、成人女性で50gです。
つまり、1食で20g程度摂るといいのですが、魚や肉は1食分でおおよそ15g、卵は1個当たり7~8gです。
生活の中では、メニューに偏りがあったり、欠食してしまったり、たんぱく質が不足する状況もあります。
高容量がいいというわけではなく、自分の食生活に合わせて不足しがちであれば含有量の多いものを選ぶといいでしょう。
一方、たんぱく質の過剰摂取による健康障害の報告はなく、上限量は決められていません。
ただし、肥満の方や腎機能が低下している方は症状を悪化させてしまうリスクがあるので控えてください。
- 添加物
コラーゲンサプリメントは、粉タイプ、錠剤タイプ、ドリンクタイプ、ゼリータイプなどさまざまです。
とくにドリンクやゼリータイプの場合には、飲みやすいように甘味料や保存料、着色料が多く含まれていることがあります。
製品の原材料表示を見ると、甘味料は砂糖や果糖ブドウ糖液糖、または「甘味料(○○)」、「保存料」「着色料」などと記載してありますので、添加物の少ないものを選びましょう
- 一緒に摂りたい栄養素
アミノ酸からコラーゲンを生成するためにはビタミンCが必要です。
ビタミンCは水溶性ビタミンで体内に溜めておくことができず尿に溶けて排出されやすいため、一緒にビタミンCを摂ることができるものがおすすめです。
- 原材料
コラーゲンサプリの原材料は、魚の皮や魚のウロコ、スッポン、豚の皮などさまざまです。
原材料で効果に違いが出ることはありませんが、味や価格に違いが出ます。
自分の生活に合うものを選びましょう。
4.摂り方のポイント
コラーゲンを取り入れるときには、次の2つのことを意識しましょう。
●タイミング
身体づくりは主に夜間寝ている間に活発に行われます。
そのため、お肌や関節の健康維持には、夕食と一緒に、または寝る前に摂ると効果的です。
また、たんぱく質不足を補う目的であれば、不足しがちな食事のときに摂るといいでしょう。
●バランスのいい食事と一緒に
先にもお伝えしたように、コラーゲンにはトリプトファンが含まれません。
必須アミノ酸はバランスが大事で、ひとつでも欠けるとたんぱく質の合成能が低下してしまいます。
肉や魚、卵、乳製品などの動物性たんぱく質には必須アミノ酸がバランスよく含まれます。
これらの食品をきちんと取り入れたうえで、コラーゲンを摂ると、より効果的に体内で働いてくれるでしょう。
食事との組み合わせで上手に摂ることがポイントとなるサプリメントです。
自分の生活習慣を振り返りながら、自分に合ったサプリメントを選んでください。
鶏や豚(ゼラチン)などはアレルギー症状が出る人もいます。
アレルギーを持つ方は原材料に気を付けて取り入れてくださいね。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
この記事を読んだ方はこの4つの記事も読んでいます!

山本ともよ

最新記事 by 山本ともよ (全て見る)
- ぎっくり腰になった!その原因や症状、治し方、予防法は? - 2018年5月9日
- 【栄養管理士が解説】DHAとEPAの1日の推奨摂取量は?上限ってあるの? - 2018年4月16日
- 【管理栄養士が解説】下痢が続く…その原因と治し方、予防法は? - 2018年4月16日
この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
- 健康チョキンTOP
- ≫ 健康食品・健康成分について調べる
- ≫ コラーゲン
- ≫ 【管理栄養士が伝授!】コラーゲンサプリの選び方と摂取のポイント