DHAを美味しくかつ効率的に摂るためのコツとは?
頭が良くなる、血液がサラサラになるなど、良いこと尽くしのDHA。
同じ食事量を食べたとしても、食べ方次第で摂取できる栄養素の量が全く変わります。
今回は、美味しく、かつしっかり栄養素も摂れる食べ方ついて解説します。
1.DHAが身体で効果的に働くためには?
DHAは、非常に酸化しやすい栄養素です。
酸化するということは、空気に触れている状態が長く続くと、品質が低下し、傷みやすいということです。
そのため、魚を選ぶときは、鮮度の高いものを選ぶようにしましょう。
また、DHAは油の一種であるため、調理で油が落ちるとその量は減ってしまいます。
さらに、高温加熱によって分解や酸化が起こるため、加熱調理によってもDHAの量は減ってしまいます。
たとえば、
焼き魚の場合は、約20%もの栄養素が失われ、
天ぷらやフライなど揚げ物にすると約50%もの栄養素が失われるといわれています。
ですから、DHAをしっかりと摂取するのであれば、刺身などで生のまま食べた方が効率的です。
2.一緒に食べると良い食材
DHAは、酸化しやすい栄養素で、ヒトの体内でも酸化は進んでいきます。
ですから、DHAの摂取を目的とした食べ合わせで一番良い方法は、抗酸化作用のある食材と一緒に摂ることです。
一般的に抗酸化作用の高い栄養素といえば、ビタミンAやビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールです。
これらの栄養素とDHAを一緒に摂れば、DHAが酸化するのを防いでくれます。
これらの栄養素を多く含む食品を紹介します。
●ビタミンA
レバー、うなぎ、緑黄色野菜など。
●ビタミンC
パプリカ、ブロッコリー、キャベツ、キウイ、レモン、柑橘類など。
●ビタミンE
ナッツ、アボカド、オリーブオイル、モロヘイヤ、カボチャ、赤ピーマンなど。
●ポリフェノール
トマト、パプリカ、大豆食品、ブルーベリー、なすニンニク、玉ねぎなど。
ポリフェノールは、植物の色味や香りの成分です。色が濃く、香りの強いものほど、多く含まれます。
これらの栄養素を魚と一緒に摂るように心がけることで、DHAの身体への吸収率は大きく増加します。
3.一緒に摂ることを避けた方が良い食材
脂質の多い食品は酸化が進んでいる可能性が高く、体内で酸化の原因となる活性酸素を作り出してしまいます。
揚げ物や調理油、マヨネーズ、パン類、インスタント食品などは脂質が多い食品です。
とくに気をつけたいのが揚げ油です。使いまわしはしていませんか?
一度加熱した油は酸化が進み、さらに時間が経つことでさらに酸化が進みます。
多くの外食産業や惣菜店では油は再利用されています。
完全に避ける必要はありませんが、利用頻度に気をつけたり、抗酸化作用のある食品と一緒に摂るように心がけましょう。
また、添加物の多い食品も活性酸素を作り出してしまいます。加工食品には少なからず添加物が使用されていますが、原材料表示を見て、できるだけ添加物の少ないものを選ぶようにしましょう。
マーガリンやショートニング、植物性油脂などに多く含まれるトランス脂肪酸は、DHAの働きを邪魔する成分です。
トランス脂肪酸は、洋菓子やインスタント商品、マヨネーズなどに含まれています。
そのため、マヨネーズで味付けしたり、デザートでケーキなどを食べたりすることは避けましょう。
4.効率的に摂るために調理法で気をつけること
①生で食べる
DHAは加熱すると失われるため、生食(刺身やお寿司、カルパッチョなど)で食べた方が効率的に摂取することができます。
②加熱調理の場合は、油や煮汁も一緒に摂る
蒸し焼き、ホイル焼き、煮魚など、魚から出た油や煮汁まで一緒に食べることができる方法で調理すると、加熱によって外に出てしまったDHAを摂取することができます。
また、油まで摂取するためには、グリルよりもフライパンを使用すると良いでしょう。
③丸々一匹食べる
DHAは、皮と身の間や、血合いにとくに多く含まれているので、焼きサンマなど、皮まで丸ごと一匹食べるのも、おススメです。
DHAは食べ合わせや調理の仕方次第で、摂取量が全く変わってきます。美味しく、無駄なく摂取して、健康な体を手に入れましょう!
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※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:保健師 藤尾 薫子 ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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山本ともよ

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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