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【管理栄養士が解説!】DHAであたまが良くなるって本当?

  • 最終更新日:2018年6月13日
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DHAで頭が良くなるって本当!?

 

監修者・女性

この記事の執筆専門家

管理栄養士 山本ともよ  (株式会社とらうべ)

※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

全身に指令を出す重要な臓器である脳。脳の健康は全身の健康につながります。

 

そんな脳と密接な関係があるDHAは、「頭が良くなる」としてよく知られるようになりました。でも、本当に頭が良くなるのでしょうか?

 

その効果について詳しく解説していきます。

 

2.DHAが脳に与える影響

 

DHA 脳に与える影響

 

DHAは、脳を構成する約140億個の脳細胞膜に存在しています。

 

とくに、記憶力や学習能力に関わる海馬には、より多くのDHAが存在しています。

 

このことから、DHAは「脳の栄養素」とも呼ばれ、これが「頭の良くなる」と言われる所以です。

 

脳が正常に機能する上では、脳の細胞膜が重要なポイントになります。

 

細胞膜がしなやかであれば、体内での情報伝達がスムーズに行われます。

 

しかし、加齢をはじめとするさまざまな影響で細胞膜のしなやかさが失われてしまうと、情報伝達がスムーズに行われなくなってしまいます。

 

そこに働くのがDHAです。

 

DHAは細胞膜をやわらかくする働きがあります。

 

また、神経細胞を活性化し、神経伝達物質を受け取る脳の神経細胞の働きを円滑にします。

 

「頭がやわらかい」「頭がかたい」などと表現しますが、DHAは頭をやわらかくしてくれる成分なのです。

 

●DHAは・・・

 

●記憶力や学習能力に関わる海馬に、より多くのDHAが存在している。

→→→ これが、「頭の良くなる」と言われる所以。

 

●細胞膜をやわらかくする働きがあり、脳の神経細胞の働きを円滑にしてくれる。

 

3.子どもへの効果

 

DHA子どもへの効果

 

子どもの脳細胞の発達は著しく、そこにDHAは欠かせない成分です。

 

実際に、脳が発達する時期である胎児期から乳児期にかけて脳に存在するDHA量を測定したところ、DHA量は妊娠20週ごろから上昇し、生後も上昇を続けることがわかりました。

 

脳の発達とともに脳内のDHA量が上昇していくことから、DHAは脳の発達に深く関わっていることがよくわかります。

 

DHAを摂取すると神経伝達物質のやりとりがスムーズになることは、前項で説明しました。

 

神経伝達物質にはさまざまな種類がありますが、中でも、アセチルコリンは記憶や学習、睡眠に、セロトニンは覚醒、睡眠などの生体リズムなどに関わっています。

 

これらが円滑に伝達されることは、学習能力の向上だけではなく、身体の発育にも大きく関わります。

 

DHAには摂れば摂るほど知能が高まる、というような効果はありませんが、細胞は3歳くらいまでに完成するといわれていて、その後も新しい情報をどんどん吸収していきます。

 

ですから、この時期にDHAをしっかり摂ることは、健全な発達に大きく関わるといえます。

 

●子どもへの効果は・・・

 

●脳の発達とともに脳内のDHA量が上昇していくことから、DHAは脳の発達に深く関わっている

 

●DHAを摂取すると神経伝達物質のやりとりがスムーズになることから、学習能力の向上だけではなく、身体の発育にも大きく関わる。

 

4.年齢を重ねても効果的?

 

DHA年齢を重ねても効果的?

 

脳の神経細胞は20歳を過ぎるころから減少し、35歳を過ぎると1日10万個という単位で死滅していくといわれています。

 

しかも、一度失われると再生されることはありません

 

また、しなやかさを失った脳細胞や神経細胞の細胞膜では、情報伝達の機能が低下してしまいます。

 

このことから、加齢とともに脳の働きは衰えていくことがわかります。

 

しかし、数は減っても、持っている脳細胞や神経細胞が活発に働いてくれれば、脳の老化をゆるやかにすることは可能です。

 

血液脳関門を通過できるDHAを日常的に充分に摂取すると、脳内のDHA量は増加することがわかっています。

 

また、最近の研究では、DHAには、脳細胞の働きを高めるのに不可欠な栄養素である「NGF(神経成長因子)」を増やす働きがあることがわかってきています。

 

NGFは、神経伝達物質の合成を促進する、神経細胞の働きを維持する、傷ついた細胞を修復する、脳神経細胞の機能を回復させるなどの働きをする重要なたんぱく質です。

 

とくに、アルツハイマー型認知症の予防や治療に有効であるのではないかと注目されています。

 

アルツハイマー型認知症患者は魚の摂取量が少ないというデータもあり、DHAはアルツハイマー型認知症への効果が期待されています。

 

●年齢を重ねた際の効果は・・・

 

●DHAを日常的に充分に摂取すると、脳内のDHA量は増加するので、脳の老化をゆるやかにする効果が期待できる。

 

●DHAには、「NGF(神経成長因子)」を増やす働きがあることがわかっており、とくに、アルツハイマー型認知症の予防や治療への効果が期待できる。

 

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5.最後に

DHAが「頭が良くなる」として注目されたきっかけは、DHAの研究者として知られたイギリスのマイケル・クロフォード博士が行った発表で、「日本人の子どもの知能指数が高いのは魚を食べているからではないか」という内容でした。

 

これが世の中で大きく取り上げられたのがはじまりといわれています。

 

実際には、DHAの摂取が知能指数を上げるという科学的根拠はありません

 

しかし、これまでお伝えしたように、DHAは脳の発達や機能低下に大きく関わっています

 

このことから、DHAを積極的に摂り、脳を活性化させることは、どの年代でも脳が活発に働き、イキイキと生きることにつながるといえるでしょう。

 

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※この記事を執筆いただいた専門家の方

女性専門家

執筆:管理栄養士 山本ともよ
株式会社とらうべ所属

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

 

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山本ともよ

【保有資格:管理栄養士】栄養の情報は世にあふれています。身近なことだからこそ、正しい情報をわかりやすく伝えることを心がけています。

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