【お年寄りだけじゃない!】グルコサミンを摂るべき人って?
グルコサミンは膝関節の健康維持に効果的とされている栄養素です。
このことから、年齢を重ねてから摂るものと思われがち。しかし、グルコサミンを摂るべき人はお年寄りだけではありません。
では、どんな人に必要なのでしょうか。
減りやすい原因から取り入れ方まで解説していきます。
1.軟骨の変化と加齢
膝関節を構成する成分は、日々体内で作り変えられ、健康な機能が維持されています。
グルコサミンは膝関節を構成する重要な成分です。それを合成する能力(合成能)は、若いうちは高いのですが、年齢とともに低下していきます。
驚くべきことに、0歳の時点が一番活発で、20代で50%にまで減少しているといわれています。さらに、30代、40代と徐々に減少していきます。
※健康チョキン作のイメージ図
ただ、20代でも健康な膝関節を維持する上では十分な能力があり、実際に膝関節に違和感や痛みが出てくるのは50代以降が多いようです。
また、グルコサミンを合成する力が低下するスピードには個人差があります。もちろん体質も関係しますが、生活習慣も大きく関連します。
2.こんな人は要注意!
グルコサミン合成機能の低下をもたらす一因は加齢ですが、ほかにも要因があります。
次の状況にあてはまる場合には注意が必要です。
◯過度に膝に負担がかかる運動習慣
適度な運動は、関節軟骨を構成する成分の合成能を高めます。
また、膝関節に大きな負担をかけるのが自分自身の体重のため、肥満にならないように、適度な運動をすることは大切です。
けれど、過度に膝に負担をかける運動を続けると、関節軟骨を構成する成分の合成が追いつかず、膝軟骨をすり減らす原因となります。
厚生労働省における適度な運動の指標は、「毎日60分程度の歩行と週に1時間程度の息が弾み汗をかく程度の運動」です。
これ以上に運動をする場合には、回復期間をしっかりととり、頻度や時間に気をつけながら行いましょう。
◯肥満
膝関節は身体を支えるという重要な役割を担っています。
膝関節への負荷は、体重に加え、何気ない日常生活の動作(歩くなど)で体重の2~3倍もかかっています。
つまり、体重が2kg増えただけでも、膝関節にかかる負荷は4~6kg増えることになるのです。
肥満とは、体脂肪が一定以上増えた状態をいいます。
体脂肪が増えると、脂肪燃焼効率が下がって筋力が衰えやすくなります。
筋肉は膝関節を支える重要な要素であることからも、膝関節への負荷が増してしまうのです。
肥満であるかどうかは、
BMI(体格指数)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で判断されます。
BMIが25以上の場合は、肥満と判断されます。肥満である場合には、BMIが25未満を目指し、食事や運動習慣を見直すことが大切です。
◯脚の形の異常
いわゆるO脚やX脚などの足の変形があると、膝関節にかかる負荷が内側や外側に偏り、関節軟骨の一部分がすり減りやすくなります。

膝が外側に曲がり、立ったときに両ひざの間にすき間が空いている状態をいいます。膝関節の内側に負荷がかかるため、内側の関節軟骨がすり減りやすく、膝関節の内側に痛みが起こります。

膝が内側に曲がった、いわゆる「内股」の状態です。
膝関節の外側に負荷がかかるため、外側の関節軟骨がすり減りやすくなります。
このような変形は放っておくとどんどん状態が悪化していきます。
姿勢やストレッチ、足底板などで矯正をする方法があるので、試してみるといいでしょう。
◯閉経後の女性
膝の痛みは、男性よりも女性に多く見られます。
これには、女性ホルモンが関係しています。
閉経後は女性ホルモンの分泌が急激に減ります。
女性ホルモンには骨にカルシウムを貯蔵することを促す働きがあるため、閉経後は骨がもろくなりやすく、変形が生じやすくなります。
それ以外にも、女性の方が筋力が少なく負荷がかかりやすい、O脚など脚の変形が多いといったことも関係してます。
閉経は誰にでも起こる自然な女性の身体の変化ですが、そのことを念頭に置き、とくに閉経後は膝関節の摩耗を予防する対策が重要となります。
3.予防はいつからするべき?
年齢を重ねてから膝の痛みを感じ、対処を始める方が多いと思います。
しかし、その頃には関節はすでに長年の負担ですり減り、元に戻る力は衰えています。
正しい運動習慣や肥満予防、脚の変形の矯正は早いに越したことはありません。
関節軟骨の構成成分をサプリメントで補う場合には、あまり早いうちから摂り入れると、本来自分で作り出す働きを衰えさせてしまうことも懸念されますので、40代頃から摂り入れるようにしましょう。
「膝の痛みは年齢を重ねてから起こること」と思いがちですが、今の生活習慣でその先の健康状態を変えることができます。
今できることを取り組んでみましょう。
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※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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山本ともよ

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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