【徹底解説】グルコサミンを摂取しすぎるとどうなる?副作用はある?
1.はじめに
膝の健康維持に働くグルコサミン。
しっかり摂って、いつまでも元気な身体を保ちたいですよね。
では、摂り過ぎることでの影響はあるのでしょうか?
どのくらい摂れば良いのか、摂り過ぎるとどんな影響があるのか、解説していきます。
2.グルコサミンの1日の摂取目安量

●グルコサミン1日目安摂取量
・体重54kg以下:1000mg
・体重55~90kg:1500mg
・体重90kg以上:2000mg
ヒトが生命活動を行うために必要な栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルなどは、厚生労働省によって1日に摂取すべき量が決められています。
しかし、体内で合成することができるグルコサミンには、そのような基準がありません。
そのため、大学の研究室やサプリメントのメーカーなどにより、その必要量が研究・報告されています。
現在一般的にいわれている目安量は、1日あたり1500mgです。
その理由は、膝関節痛の改善に関するさまざまな研究がこの量で行われているためです。
販売されているグルコサミンサプリメントの配合量もおおよそ1500mgとされています。
また、アメリカのアリゾナ大学医学部のジェーソン博士の報告によると、体重の違いによりその必要量が変わり、体重が54kg以下では1000mg、55~90kgでは1500mg、90kg以上では2000mgを目安にするのが適当とされています。
ただ、明確な摂取量が決まっていないことから、「高濃度」と謳って1回に摂ることができる量が多い製品もあります。
そのようなサプリメントを継続的に摂取していると副作用が出てしまうかもしれません。
必ずしも有効成分が多いことが健康に良いのではなく、1日に必要な量を毎日摂り続けることが健康な膝関節を長く維持することに繋がります。
3.グルコサミンの過剰摂取による影響は?

●過剰摂取の影響は?
もともと体内で合成されて存在するので、副作用が起こることはまれ。
過剰摂取により胃痛、胸焼け、便秘、下痢などの消化器症状があったとの報告があるが、どの程度摂取したのか明確ではない。
グルコサミンはもともと体内で合成されて存在する物質のため、安全性は高いといえます。
そのため、副作用が起こることはまれです。
これまでに、過剰摂取により胃痛、胸焼け、便秘、下痢などの消化器症状があったとの報告があります。
しかし、これらの症例では「どの程度過剰であったか」が明確でないため、どれくらいが過剰摂取にあたるのかは、今のところ定められていません。
通常の食事で摂取量が過剰になることはありませんが、サプリメントで補う場合には、その含有量に注意して使用しましょう。
また、グルコサミンに限らず、サプリメントとして栄養素を補う際には、ご自身の身体の変化に目を向けながら継続していくことが大切です。
4.グルコサミンを摂ってはいけない人
グルコサミンはもともと体内に存在する安全性の高い成分ですが、摂取するのを控えるべき人もいます。
●甲殻類に対してアレルギーのある人
グルコサミンを作るための原料として、多くの場合、エビやカニの殻に含まれている「キチン」という成分が使われています。
そのため、甲殻類に対してアレルギーのある人は摂取を避けた方が良いでしょう。
●妊娠中や授乳中の人
妊娠中や授乳中の人に対しては、グルコサミン摂取における安全性を確認した試験結果がないため、使用を避けた方が良いといわれています。
これは、あくまでもサプリメントでの話で、グルコサミンが多く含まれる食品を摂取するのは問題ありません。
●特定の薬を内服している人
グルコサミンと相性の悪いお薬があります。
血液を固まりにくくする「ワーファリン」を代表とするクマリン血液凝固阻止剤という薬は、作用が強まってしまう場合があります。
すると、出血を起こしたり、出血した際に血が止まらなくなったりしてしまう可能性があります。
このような薬を使用している人で、グルコサミンサプリメントを摂取したいときには、主治医や薬剤師に必ず確認をしてください。
●20代までの若年層
若いうちにグルコサミンを長期摂取すると、軟骨を自ら再生する力が弱まる可能性があるという見解があります。
中には、膝に負担のかかる運動や仕事をしていて、グルコサミン不足を補う意味での摂取が必要とされることもありますが、安易に過剰摂取しないことが大切です。
●持病がある人
病気により身体の代謝状態が健康な状態でない場合には、本来の効果が期待できないばかりか、臓器に負担をかけてしまう可能性があります。
できるだけ避けることをすすめますが、利用したい場合には必ず主治医に相談するようにしましょう。
5.最後に
どんなサプリメントにおいても、飲めば飲むだけいいのではなく、適切な量や飲み方を守り、ご自身の体調や身体の変化を見ながら継続することが大切です。
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※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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山本ともよ

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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