【保健師が解説!】青汁を飲むべき人ってどんな人?
1.はじめに
「1日350gの野菜を!」という摂取目標を達成するのは意外に難しいもの。
それを補うのに青汁は注目されています。
でも、一人ひとり顔がちがうように、体質やその日の体調もちがうのがあたり前。
どんな人にも、どんな状態にも合う、ということは、ありえないことと言えるでしょう。
では、青汁はどんな状態のときに活用すると効果的なのでしょうか?
2.青汁を活用すると良い人はどんな人?
●野菜不足の人
脳や身体を活性化し、生活習慣病などにかかりにくいように、健康な食生活がすすめられています。
厚生労働省は「健康日本21」で、そのための野菜の目標摂取量として、1日に350g以上の野菜を食べることを奨励しています。
これは、生野菜では結構なカサになります。生サラダでこれだけ食べるのは大変かも知れません。
かといって、煮ると野菜はカサが減りますが、それでは調理の手間がかかるという人もいるでしょう。
さまざまな理由で、現在、日本人は目標摂取量を摂れていない人が約7割いるといわれています。慢性の野菜不足の人が多いということです
このため、野菜不足を補う比較的安価で、手っ取り早い方法として「青汁」があります。
野菜不足を補う方法として好まれています。
でも、これは青汁が野菜の代わりになるということではなく、あくまでも補うということを忘れずに取り入れましょう。
●脂肪分のとり過ぎの人や偏食の人
現代の食生活はかつてと比べると、肉類や脂質を食べ過ぎてしまう傾向だと言われます。
好物だからといって肉やお菓子ばかり食べていると、食生活が偏り、栄養も偏って、さまざまな体調不良や、病気を引き起こしてしまうことにもつながります。
とくに、野菜不足は生活習慣病へのリスクが高まることが警告されています。
このように、食のバランスを整える方法として、青汁を取り入れるのは効果的です。
●便秘や肌荒れが気になる人
日本内科学会によると、3日以上の排便がない状態や排便後に残便感が残る場合を「便秘」と呼びます。
病気や薬が原因ではなく、もっとも一般的といわれる「機能性便秘」の場合、生活習慣の乱れやストレスなどで、腸の働きが低下していることから便秘が起こると考えられています。
便秘が続くと肌荒れにもつながります。
そんなとき、ケール・大麦若葉・明日葉といった青汁の主成分は、食物繊維が豊富なので、ぜん動運動を活発にし、老廃物を排出することを促す効果が見込めます。
また、便秘状態のときは腸内環境が悪化していて、悪玉菌が増殖しやすいので、青汁に含まれるオリゴ糖が、善玉菌の増殖に役立つともいわれています。
ただし、食物繊維の含有量は製品によっても異なります。1杯分の青汁に食物繊維が充分に含まれているかを確認しましょう。
●むくみが出ている時
むくみは、長時間同じ姿勢でいたりして、血液や体液の流れが悪くなって、水分などが体内に滞留して起こります。
ですから、むくみに対処するには、余分な水分を体外に排出することが必要になってきます。
リンパマッサージなどは、滞留している水分の流れをよくするためのマッサージです。
ところで、ミネラルのひとつ「カリウム」には、体内の水分を一定に保つ「水分代謝」のはたらきがあり、余分な水分を排出するのに働きます。
カリウムは、野菜や海藻、芋類、果物などに豊富に含まれています。
青汁にもカリウムが含まれているので、水分排出を促してくれるでしょう。
●睡眠の質が悪いとき
睡眠不足や睡眠の質の悪さが、現代人の健康生活をむしばんでいます。
もちろん、生活習慣を改善して睡眠量も睡眠の質も高めることが何より求められています。
その一方で、睡眠に関して「メラトニン」というホルモンに注目が集まっています。
メラトニンは、朝の光を浴びることで体内時計をリセットし、夜になると眠くなるように分泌されるといわれ、睡眠と覚醒の切り替えをスムーズにするホルモンとして知られるようになってきました。
ですから、体内時計が乱れ、メラトニンの分泌が悪くなると、睡眠の質が悪くなり、寝つけないなどが起きるとされています。
ところで、青汁にはケールという植物が多く含まれています。
キャベツによく似た形をしている緑黄色野菜の一つです。
独特の苦みや青臭さがあるともいわれますが、メラトニンを多く含んでいるので、睡眠の質をよくするのに役立つといわれます。
3.青汁が苦手な方へのおすすめ摂取方法
さまざまな効果が見込める青汁ですが、「苦手!」という人も少なくないようです。そんなとき、次のような工夫をしてはいかがでしょうか?
- はちみつやフルーツジュースで味をつける
- 牛乳や豆乳などで割って飲む
- レモンやすだちなどを絞り混ぜる
- ヨーグルトに加える
また、このようにしても「汁タイプはダメ!」というなら、粒タイプもあるようです。青汁を飲むのではなく食べるわけですね。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:保健師 藤尾 薫子 ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
〈参考〉
・https://matome.naver.jp/odai/2136306574149589501
・https://aojiruchan.com/archives/243
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藤尾薫子

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 保健師(25)
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