【管理栄養士が解説!】青汁と乳酸菌の意外な関係って?
1.はじめに
数ある青汁製品。
その中で「乳酸菌入り」というものを見かけます。
青汁に乳酸菌を入れることで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
その効果や摂り方について解説していきます。
2.青汁と乳酸菌の相乗効果
まずは、それぞれの効果を見ていきましょう。
●青汁
青汁は、大麦若葉やケール、明日葉など濃い緑色で栄養価の高い野菜を利用して作られた野菜ジュースのことです。
ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、βカロテン、カルシウム、カリウム、鉄、食物繊維などが豊富に含まれています。
これによって、疲労回復、美肌、血行促進、老化予防、骨や歯の健康維持、貧血予防、心の安定、腸内環境を整えるなどの効果が期待できます。

●青汁の効果
疲労回復、美肌、血行促進、老化予防、骨や歯の健康維持、貧血予防、心の安定、腸内環境を整えるなどの効果
●乳酸菌
乳酸菌は、糖質を発酵させてエネルギーにし、乳酸を生成する細菌の総称です。
「乳酸菌」という名前の細菌がいるわけではありません。
乳酸菌は、種類によって特徴や効果の「強み」が異なりますが、共通する特徴として「発酵させる」という働きがあります。
これによって、乳酸やビタミン、ホルモンなど身体に有用な物質を作っています。
たとえば、腸内で乳酸が作られると、腸内環境は弱酸性になります。
すると、腸の動きが活発になり排便が促されます。
また、腸内の免疫細胞を刺激し免疫力アップにも働きます。
免疫力を高める働きにより、風邪やインフルエンザの予防効果、花粉症の症状緩和効果、アトピー性皮膚炎の症状緩和効果など、さまざまな効果が期待され、研究が続けられています。

●乳酸菌の効果
免疫力を高める働きにより、風邪やインフルエンザの予防効果、花粉症の症状緩和効果、アトピー性皮膚炎の症状緩和効果など、さまざまな効果が期待されている
3.青汁と乳酸菌を一緒に摂る方法
青汁と乳酸菌の相性が良いことがわかったところで、効果的に摂る方法をご紹介します。
乳酸菌を含む食品の代表といえばヨーグルトです。
製品によってその乳酸菌の特徴もさまざまですので、自分の好きなヨーグルトに粉末の青汁を混ぜて食べると良いでしょう。乳酸菌飲料も同様です。
また、乳酸菌入りの青汁を選ぶのも良いですね。
4.青汁と乳酸菌を選ぶポイント
青汁と乳酸菌を別々に摂る場合も、乳酸菌入りの青汁で摂る場合にも、選ぶ際には次の点に気をつけましょう。
●青汁
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が両方入っているかを確認しましょう。
多くは原材料の野菜に由来する食物繊維で、両方含まれています。
しかし、野菜類に含まれる食物繊維のほとんどは不溶性食物繊維で、水溶性食物繊維は少ないのが通常です。
そのため、水溶性食物繊維と同じように、乳酸菌のエサになる働きを持つはちみつやオリゴ糖が入っているものを選ぶと安心です。
また、食物繊維が添加されている製品もあります。
「セルロース」は不溶性食物繊維で、「難消化性デキストリン」「イヌリン」「アルギン酸ナトリウム」などの原材料は水溶性食物繊維です。
●乳酸菌
先にも述べたように、乳酸菌は多種多様です。
乳酸を作り出し、腸内環境を整える働きは共通ですが、それぞれ性質の特徴や効果の強みが異なります。
期待したい効果が明確であれば、乳酸菌の特徴を理解しておくと良いでしょう。
また、乳酸菌と自分の腸の相性も人それぞれ異なります。
腸内での働きを実感するためには、腸内環境が変化する時間として少なくても2~3週間程度は必要です。
ひとつの乳酸菌で1か月程度続けてみて、その効果を確かめてみましょう。
なお、乳酸菌には熱や酸に弱い性質があります。
腸内で善玉菌として働くためには、腸まで死滅することなく届く必要があります。
そのため、製品の加工工程や胃酸の影響で死滅しないよう、「腸まで届く」「熱や酸に強い」などと示されているものがおすすめです。
お互いの働きを高めあう青汁と乳酸菌、ぜひ一緒に摂ってみてください。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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山本ともよ

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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