【管理栄養士が伝授!】青汁の選び方と摂取のポイント
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
独特な苦みやニオイで有名な青汁。
けれども、今では原材料の見直しや甘味料の添加によって、飲みやすく改良された製品が増えてきました。
そのため、青汁の選び方を知りたいという人も多いでしょう。
今回は、青汁製品の選び方や摂取のポイントを整理していきます。
2.青汁を摂るメリットは?
多くの青汁製品で主原料として使用されるのは、大麦若葉、ケール、明日葉で、どれも濃い緑色をした、栄養価の高い野菜です。
青汁のメリットは、さまざまな栄養素を手軽に補うことができる点。
3つの食材に共通して豊富に含まれる栄養素やその効果を紹介します。

●免疫力を高める
青汁に含まれるβカロテンは、ビタミンAのもととなる成分です。
ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にしつつ、免疫力を高めてくれます。

●疲労を回復する
ビタミンB群の中でも、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6は、疲労回復に必要なエネルギー源を作る上で欠かせない栄養素です。

●冷えを改善する
青汁にはビタミンEが含まれています。
ビタミンEは、血管をしなやかにして血流を良くするので、冷えを改善する効果も期待できます。

●むくみを改善する
青汁に含まれるカリウムは、体内の水分量を調節します。
これによって、体内の余分な塩分が排出されます。

●歯や骨を丈夫にする
カルシウムの約99%は骨や歯に存在しています。
青汁にはカルシウムも含まれているので、歯や骨の健康づくりにも役立ちます。

●ストレスによる不調を軽減する
ストレスに対処する際、体内で大量のビタミンCが消費されます。
ビタミンC不足は、ストレスを原因とする不調を引き起こします。

●美肌づくりをする
青汁に含まれるビタミンCは、肌の土台であるコラーゲンの生成に欠かせないことから、美肌効果も期待できます。

●便秘を解消・改善する
青汁製品には食物繊維も含むものがたくさんあります。
食物繊維は、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を促すので、便秘に悩んでいる方におすすめです。

●老化を防ぐ
青汁には、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンC、ビタミンEが含まれますが、これらは「抗酸化ビタミン」として、細胞の酸化を抑える作用があります。
ほかに、青汁の色素成分である「クロロフィル」も抗酸化作用を持ちます。
細胞の酸化は老化を早めることから、抗酸化作用を持つ栄養素が多い青汁は、老化予防の効果も期待できます。
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3.管理栄養士が教える!青汁のチェックポイント
青汁を選ぶときには、次の6ポイントをチェックしましょう。
①.主原料として使われる食材は何か
お伝えしたように、青汁の主原料として多く使われるのは、大麦若葉、明日葉、ケールです。
これらには共通する栄養素もありますが、それぞれ含有成分や味に違いがあります。
●大麦若葉
大麦若葉には、「SOD酵素」が豊富に含まれています。
この働きにより、血管のしなやかさを保ったり、細胞の老化を防ぐ効果が期待できます。
●ケール
独特の苦みがあるケールですが、多く含まれるルテインは、紫外線などの刺激から目を守る働きがあります。
●明日葉
明日葉の特徴は葉酸を多く含む点です。
葉酸は、細胞を作るために必要なほか、生活習慣病の予防にも働きます。
赤ちゃんの発育にも重要なため、とくに妊活中、妊娠中、授乳中の女性には摂ってほしい栄養素です。
②.どんな栄養素がどのくらい含まれるか
期待する効果に合わせて、どの栄養素をどのくらい摂れるのか、チェックしましょう。

●健康をキープしたい
βカロテン、ビタミンB群(B1・B2・B6)、ビタミンC、カルシウム

●アンチエイジング
βカロテン、ビタミンC、ビタミンE

●腸内環境を整えたい
食物繊維、オリゴ糖
③.原料の産地はどこか
野菜を主原料とするため、原材料の産地を確認すると安心ですね。
④.甘味料は添加されているか
飲みやすさのためにオリゴ糖や黒糖、はちみつ、ブドウ糖、果糖ブドウ糖液糖などの甘味料を添加している製品が多くあります。
糖質の摂りすぎにつながったり、有効成分の割合が少なくなるというデメリットもあります。
⑤.飲みやすいかどうか
毎日飲み続けるためには、飲みやすさも重要なポイントです。
⑥.どのくらいの価格か
継続して飲むために、価格もチェックしましょう。
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4.青汁を飲む時の注意点
摂取時には次の2点を注意しましょう。
- 用法用量を守る
青汁製品には1日の目安量が記載されていますので、その量を守りましょう。
- 飲んではいけない人
青汁は食品ですが、栄養価の高さから、摂取を控える、あるいは摂り方に注意が必要な人もいます。
たとえば次の人です。
- 腎臓病や透析をしている方
- 抗凝血剤(ワーファリンなど)を使用している方
- 食物アレルギーがある方
- 妊娠中、授乳中の方
- 幼児・子ども
- 胃腸が弱い方
- 青汁以外にサプリメントなどの栄養補助食品を摂っている方
青汁だけを飲んでいれば健康になれるわけではありません。
バランスのよい食事を心がけ、その上で、自分の目的に合った青汁を選ぶようにしましょう。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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