【管理栄養士が伝授!】イソフラボンはこんな人におすすめ!
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
イソフラボンは、女性ホルモンの「エストロゲン」と同じような働きをすることから、女性におすすめの栄養素として知られています。
しかし、それだけでなく、ポリフェノールの一種でもあることから、男性の健康を維持することにも役立ちます。
そこで、イソフラボンは具体的にどのような人に効果があるのか、解説していきます。
2.イソフラボンの働き
イソフラボンに女性ホルモンのエストロゲンと同じような働き(エストロゲン様作用;ようさよう)があると述べましたが、エストロゲンは、妊娠や出産だけでなく、女性らしさを高めてくれるホルモンとして、肌や髪質を良くしてくれるともいわれています。
具体的には、以下のような働きがあります。

●基礎体温を下げる

●卵胞の成熟を促す

●精子が子宮の中に入りやすいように頸管粘液の分泌を促す

●受精卵を着床しやすくするために、子宮内膜を厚くする

●女性らしい丸みをおびた身体をつくる

●自律神経の調整、感情のコントロールなど脳の働きを整える

●骨の形成を促し、血管収縮を抑制する
エストロゲンの働きが低下すると、身体にさまざまな影響が出てしまいます。
そのようなとき、エストロゲンの働きを補うように働くのがイソフラボンです。
また、ポリフェノールの一種でもあるイソフラボンには強い抗酸化作用があるため、細胞の酸化を抑える働きがあります。
細胞は酸化されることで傷ついてしまい、シミやシワなどの老化の原因になるほか、生活習慣病を引き起こす原因にもなります。
3.イソフラボンはこんな人におすすめ!
このように、イソフラボンにはエストロゲン様作用やポリフェノールとしての働きがあることから、次のような悩みを持つ方におすすめしたい栄養素といえます。
●更年期症状で悩んでいる人
これまで述べたように、エストロゲンには女性の健康を支える働きがたくさんあります。
ところが、エストロゲンは40歳前後から減り始め、閉経が近くなった更年期である時期(閉経前後10年間、45歳~55歳位)にはどんどん減少していきます。
これによって、動悸やのぼせ、ほてり、頭痛、肩こり、物忘れ、イライラ、うつ状態などさまざまな不調が出始めます。
これらは、いわゆる更年期症状といわれるものです。
イソフラボンを摂ることで、ホルモンバランスを整えて、とくにのぼせやほてりなどの症状に改善がみられるといわれています。
●骨の健康に不安がある人
骨のカルシウム密度が低下して骨がスカスカになる骨粗鬆症は、老化が原因で起こる代表的な病気のひとつです。
年齢とともに身長が小さくなっていませんか?これは、骨粗鬆症で背骨がつぶれることによって起きている場合もあります。
骨粗鬆症は、女性に多く、とくに50歳以降から急増します。
女性は、閉経後エストロゲンが減少することで、骨のカルシウムも減少してしまい骨がもろくなるからです。
イソフラボンには、ホルモンバランスを整えてカルシウムの減少を防ぐ作用があることがわかっています。
●お肌の調子が気になる人
エストロゲンが減少すると、肌の乾燥やシワの原因となります。
イソフラボンは、エストロゲンと同じような働きをしてコラーゲンやヒアルロン酸の合成を進めるので、柔らかなツヤのある肌を目指すことができます。
また、イソフラボンが持つポリフェノールの効果で、肌の収れん(肌や毛穴を引き締める)作用を高め、開いた毛穴の改善にも効果があるといわれています。
●コレステロールが気になる人
コレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあり、悪玉コレステロールは血管を硬くしたり、血液を汚す原因となります。
エストロゲンが十分に分泌されていると、肝臓で悪玉コレステロールの量をコントロールしてくれます。
しかし、エストロゲンの分泌量が減ると、うまく調節ができなくなり、血液中に悪玉コレステロールが増えてしまうのです。
また、悪玉コレステロールは酸化すると血液中の量が増えてしまいます。
これに関連する研究で、イソフラボンを摂取したことで悪玉コレステロールが減少したという報告があります。
これには、エストロゲン様作用と抗酸化作用の両方が関係しているのではないかと考えられています。
●老化が気になる人
細胞が酸化すると、老化を早めます。
イソフラボンには、抗酸化作用があるので、老化防止やアンチエイジングにも役立ちます。
★管理栄養士が解説!イソフラボンサプリの選び方★
4.摂取時の注意点
イソフラボンを摂取する際は、過剰摂取に気をつけることが必要です。
厚生労働省では、サプリメントや特定保健用食品などから摂る場合の上限値1日30mgとしています。
食品から摂る場合には過剰摂取になることはほとんどありませんが、サプリメントで補う場合には多くの量を簡単に摂れてしまうため、用法容量を守ることが大切です。
なお、妊婦や授乳中の方、乳幼児・小児、アレルギー疾患がある方などは、安全性が明確でないため、サプリメントなどではなく食材として摂るように、とくに注意してください。
★管理栄養士が解説!イソフラボンサプリの選び方★
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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