【管理栄養士が解説!】イソフラボンを多く含む食材
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
身体に良いといわれるイソフラボン。
なんとなく大豆製品に多いというイメージはありますね。
でも、1日の摂取量やそれを満たすためにどんな食材を摂るべきかについては、わからない人も多いのではないでしょうか?
そこで、イソフラボンを多く含む食材をご紹介します。
2.イソフラボンは1日にどのくらい摂ればよい?
内閣府の食品安全委員会は、大豆イソフラボンの安全な摂取目安量の上限値を1日あたり70~75mg(大豆イソフラボンアグリコン換算値)と設定しています。
そのうち、食事以外のサプリメントや健康食品からの摂取上限量は1日あたり30mgです。
つまり、サプリメントなどからは30mgまで、食品からは40~45mgを目安に摂取すると良いということです。
内閣府の食品安全委員会の報告書では、この値が、この量を毎日欠かさず長期間摂取する場合の平均値としての上限値であること、また大豆食品からの摂取量がこの上限値を超えることにより、直ちに健康被害に結びつくというものではないことを強調しています。
では、イソフラボンは何にどれだけ含まれているのでしょうか?
3.イソフラボンを含む食材と含有量
大豆イソフラボンは、大豆を使った加工食品のほとんどに含まれていますが、加工方法の違いなどから含有量は違ってきます。
以下は、イソフラボンを含むおもな食品とイソフラボンの含有量です。

●イソフラボン含有量
味噌汁1杯(16g) 約8mg
納豆1パック(45g) 約33mg
豆腐2分の1丁(絹ごし)(150g) 約31mg
豆乳1パック(200g) 約50mg
薄揚げ1枚(30g) 約12mg
きな粉大さじ2(14g) 約37mg
これを見てもわかるように、大豆イソフラボンを多く含む食品は、大豆や大豆製品などに多く含まれています。
そのため、日本の伝統的な食生活を考えると、比較的摂取しやすい栄養素といえるでしょう。
4.日常で上手に摂る方法
大豆イソフラボンには、更年期症状を和らげる、骨粗しょう症を予防する、コレステロールを調節して生活習慣病を防ぐ、美肌づくりに貢献する、老化を妨げるなど、健康な身体を長く維持するために嬉しい効果が期待されます。
このような効果をさらにアップさせるためには、イソフラボンと一緒に、期待する効果に働く栄養素や食品を組み合わせて食べるのがおすすめです。
たとえば、骨粗しょう症を予防したいときや肌を美しく保ちたいときには、次のように食品の組み合わせを工夫してみましょう。
●骨粗しょう症を防ぐ
骨の健康を保つためには、大豆製品とともに、カルシウムを豊富に含む牛乳や小魚青菜、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを含む鮭やシラス、干しシイタケも食べましょう。
また納豆は、大豆イソフラボンとカルシウムに加え、カルシウムの骨への吸収を助けるビタミンKも豊富です。
●肌を美しく保つ
大豆イソフラボンに加え、肉や魚、卵などのたんぱく質を適量摂りましょう。
お肌の土台となるコラーゲンの原料になります。
さらに、コラーゲンの生成を助けるビタミンCを一緒に摂ると良いでしょう。
ビタミンCは、果物や緑黄色野菜に多く含まれています。
健康維持は一日にして成らず。継続して摂ることも大切です。
5.イソフラボンの摂取量が足りていないあなたへ
普段の食卓に並ぶ食品のうち、イソフラボンは大豆製品から摂ることがほとんどです。
そのため、肉や魚など動物性食品が中心の偏った食生活をしている人は不足しがちです。
外食が多い人でも、和食中心の食生活を意識すると大豆製品を摂りやすいのでおすすめです。
また、食事に加えてサプリメントで補うのもひとつの方法です。
ただし、先に述べたように、サプリメントから摂る場合は、安全性を考慮して上限量は30mgとなっています。
サプリメントの過剰摂取は、女性ホルモンのバランスを逆に崩してしまう恐れがあるので、上限量をしっかり守るようにしましょう。
また、妊婦や乳幼児、小児がサプリメントなどでイソフラボンを摂取することは、安全性が確認できていないという理由から、現在、推奨されていません。
これらに該当する人も、食事からの摂取については問題ないといわれているので、大豆製品などからイソフラボンを摂取するようにしてください。
普段からバランスの良い食事を心がけた上で、上手にサプリメントを活用していきましょう。
★管理栄養士が解説!イソフラボンサプリの選び方★
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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