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【ビフィズス菌と乳酸菌】違いを知らないとマズイ理由・増やし方

  • 最終更新日:2018年6月13日
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ビフィズス菌と乳酸菌本当の違いを 知りたい人は必見!

こんな人に読んでほしい!

  • 腸美人になるために!ビフィズス菌と乳酸菌の違いを知りたい人!
  • ビフィズス菌VS乳酸菌 結論どっちが健康にいいの?
  • ビフィズス菌を効率的に摂取する方法やポイントを知りたい人!

監修者・女性イラスト

この記事の監修専門家

株式会社とらうべ

ヨーグルトの画像

腸内環境を整えよう!と思い立ってヨーグルトを買いに行くとよく目にする、乳酸菌ビフィズス菌の文字。乳酸菌とビフィズス菌は同じ物として扱われることが多いのですがそれは誤りです。どちらも腸内環境を守る善玉菌の一種ではありますが、実は大きな違いがあります。

 

違いを理解しているのとしていないのでは、今後の健康対策も大きく異なってきますよね。

 

まずは、ビフィズス菌と乳酸菌の違いやその特徴、期待できる健康効果などの基本知識を正確に知りましょう。また、実際には乳酸菌とビフィズス菌のどちらがおすすめなのか?についても紹介致します。

 

その上で、ビフィズス菌の効率的な摂取方法や、ビフィズス菌を増やす具体的な対策方法を紹介していきます。

 

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1.ビフィズス菌と乳酸菌の違い

1-1.そもそもビフィズス菌とは?

ビフィズス菌を表している画像

出典:ビフィズス菌研究所 - BB536.JP

ビフィズス菌は、乳酸菌と同じく発酵によって乳酸を生成する細菌であり、腸内環境を整えてくれる善玉菌です。両者は、同種だと思われがちですが、実は分類学的には全く異なる種類の菌です。乳酸菌は乳酸しか生み出しませんが、ビフィズス菌は乳酸以外にも強い殺菌力を持った酢酸を生み出すことができます。

 

POINT!

『酢酸』が腸内環境を酸性にすることで悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌優位の健康な腸を保つ役割をしています。この他にも、ビフィズス菌は葉酸などのビタミンB群を作ることが知られており、人にとって大切な栄養素を作りだすことができます。

 

乳酸菌にはこのような栄養素を作りだすことはできません。ビフィズス菌は、乳酸菌とは全く異なる性質をもっているのです。

1-2. 大腸に住むビフィズス菌

腸のイラスト

CHECK!

乳酸菌とビフィズス菌は、それぞれ住んでいるところも異なります。乳酸菌は体内のいたる場所に住んでいますが、ビフィズス菌は酸素のない大腸存在しています。これは乳酸菌が、酸素があっても生育できる(通性嫌気性)のに対して、ビフィズス菌は酸素があると生きられない偏性嫌気性という性質を持っているためです。

 

ビフィズス菌の住む大腸はヒトの消化器官の最終通路です。大腸が悪玉菌に侵され有毒物質が充満してしまうと、排便など基本的な代謝活動が阻害され便秘の原因となります。大腸が活動するには、ビフィズス菌の存在が不可欠なのです。

1-3.腸内で最も数の多い善玉菌はビフィズス菌

ヒトの腸内細菌は、1,000種類1,000兆個いると言われていますが、ビフィズス菌の数はおよそ1~10兆個です。それに対して乳酸菌は1億~1000億個程度であるため、ビフィズス菌はヒトの腸内で最も優勢な善玉菌であると言えます。

1-4.年齢とともに減少するビフィズス菌

腸内細菌に占めるビフィズス菌の割合のグラフ

出典:ビフィズス菌は減ってしまう! | ビフィズス菌BifiX(ビフィックス) | グリコ

 

次に、年齢とビフィズス菌の関係を表したグラフをご覧ください。生まれたばかりの赤ちゃんの腸はほとんど無菌に近い状態ですが、生後2~3日たつとビフィズス菌が発生して急速に増えていきます。そして1週間を過ぎると、赤ちゃんの腸内細菌の約95%は善玉菌のビフィズス菌になっています。

 

POINT!

ビフィズス菌は、加齢とともに減少してしまう性質があります。一方、ウェルシュ菌などの悪玉菌は年を取ると増えるために、相対的にウェルシュ菌などの悪玉菌の割合が大きくなっていきます。

 

ある老人ホームでお年寄りの腸内細菌を調べたところ、善玉菌のビフィズス菌は全体の5%しかなかったという数字もでています。そして、ビフィズス菌の少ないお年寄りの大部分は便秘に悩まされていました。

 

※補足※

なぜビフィズス菌は乳児の腸で一気に増えるのでしょうか。実はそれは、まだ解明されていません。ただ、母乳や粉ミルクに含まれる乳糖がビフィズス菌を増やしているのではないかと言われています。離乳食が始まるとビフィズス菌の割合が低下していくからです。これは、食べ物によって人の腸内細菌のバランスは変わっていくということを如実に表していますね。

1-5.ビフィズス菌と乳酸菌の違いまとめ

乳酸菌ビフィズス菌
産出するもの乳酸乳酸・酢酸・葉酸他ビタミンB群
生息場所ヒトの体内に広く生息(主に小腸)
植物や動物などの自然界に広く分布
大腸
腸内善玉菌中の占有割合1%90%
加齢による増減増える減る

 

まとめると腸内の善玉菌の90%はビフィズス菌であり、大腸の健康を守っていますが加齢とともに減少していきます。ビフィズス菌が少なくなると便秘の原因にもなるため、ビフィズス菌を意識的に増やしていく対策をする必要があります。

1-6.乳酸菌とビフィズス菌どちらの方がおすすめですか

女性の画像

ビフィズス菌と乳酸菌の違いが分かっても、サプリメントやヨーグルトの利用を検討している方に、よく受ける質問にお答えします。

 

▼便秘で悩まれている方はまず「ビフィズス菌」

 

ビフィズス菌は、うんちを作っている大腸に生息する善玉菌。ビフィズス菌の数が減少すると、大腸が悪玉菌優位になり便秘になりやすくなります。便秘の原因がビフィズス菌の減少とは必ずしも言えませんが、もしまだ一度も試したことがない方や便秘を改善したいという目的が明確な方は、ビフィズス菌を選ぶ方がベターと言えるでしょう。

 

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▼便秘対策以外の効果を期待するなら「乳酸菌」

 

乳酸菌は、小腸にも住むことができる菌で、小腸の役割である栄養素の消化吸収が適切に行われるように腸内環境を整えています。小腸の腸内細菌のバランスが崩れると消化吸収能力が落ち、未消化の栄養素が大腸に届いて便秘になる原因になります。

 

また小腸は、免疫細胞や末梢血管が集中している臓器のため、便秘以外でも、腸内環境が整うと健康や美容に良い影響をもたらします。ビフィズス菌で、便秘対策として期待した効果が得られなかった人や、免疫力アップや冷え対策など便秘以外の効果を期待する人は、乳酸菌の利用が良いでしょう。

 

 

2.ビフィズス菌を増やす方法

2-1. 適度な運動で腹筋を鍛える

ランニングする女性の画像

運動不足になると腹筋が弱まり、腸の蠕動(ぜんどう)運動が低下するため、便秘になりやすくなります。慢性的な便秘によって、悪玉菌が増え過ぎるとビフィズス菌が減少する事が分かっています。

2-2. 水溶性食物繊維を多くとる

ごぼうの画像

ごぼうやにんじん、納豆やサツマイモ、海藻類などには、水溶性食物繊維が多く含まれています。水溶性食物繊維はビフィズス菌の大好物で、腸内のビフィズス菌を増やします。また、水溶性食物繊維は水分を吸収するとゲル状になるため、便にほどよく粘りを与えて腸内をゆっくり移動し、余分な物質を吸着して外に出す働きを持ち、腸内環境を良くすることをサポートします。

キノコ鍋の画像

編集部が特におすすめするのはキノコ類です。

 

Check!

キノコ類は先にあげたミネラルを幅広く含んでいるうえに、

食物繊維も豊富なため吸収の要である腸の健康にも寄与します。

 

そして何より味噌汁や炒め物など調理が簡単で腹もちも良く、

スーパーで買う時も値段が安いので経済的ですし美味しいですよね。

 

2-3. 乳糖を多くとる

ヨーグルトの画像

乳糖は、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品に多く含まれています。ビフィズス菌は乳糖を分解して酢酸をつくります。酢酸が悪玉菌のウェルシュ菌などを撃退するので相対的にビフィズス菌が増えます。

 

※注意!

乳糖不耐症という体質(遺伝子)を持っている方は、

乳糖は分解できずに逆にお腹を下してしまう可能性が高いです。

以前から牛乳が苦手だったり、お腹を下してしまう経験が多い方は、

例えヨーグルト等であっても、逆効果なので控えるようにしましょう。

 

2-4. オリゴ糖を多くとる

オリゴ糖の画像

オリゴ糖は、ごぼうやたまねぎに多く含まれる糖質です。オリゴ糖は食物繊維同様、ビフィズス菌の大好物で、人間の消化酵素では分解されないので、体内に入っても吸収されずに大腸まで達し、ビフィズス菌がふえるのです。

 

1日10グラム程度のオリゴ糖をお年寄りにとってもらったところ、腸内のビフィズス菌が10倍にふえて、便通がスムーズになったという報告もあります。砂糖大根(ビート)からとった液体のオリゴ糖は市販されており、毎日の料理にも気軽に利用できます。

 

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2-5. 生きたビフィズス菌サプリメントを飲む

運動や食生活の改善でビフィズス菌を増やすことが理想ですが、すぐには生活習慣を変えられない、または継続できないという方には、ビフィズス菌配合のサプリメントもおすすめです。

 

ビフィズス菌は、嫌気性という特性上、空気や光にふれると死んでしまったり、そもそも胃酸で死んでしまったりとサプリメントには不向きという問題がありました。しかし、最近では技術の進歩で、「生きたビフィズス菌」を腸まで届けられるサプリメントが開発されています。

 

3.ビフィズス菌との付き合い方で注意したいこと3点

3-1. ストレスを溜めない

頭を抱える女性の画像

NASA(アメリカ航空宇宙局)の研究ですが、宇宙飛行士にストレスをあたえると、腸内のビフィズス菌がいちじるしく減少し、下痢や便秘を引き起こすということが調査で分かっています。日頃の生活の中でリラックスする時間や空間を見つける工夫や、自分なりのストレス解消法を見つけていきたいですね。

3-2. 経口の抗生物質や食品に含まれる合成保存料を控える

薬の画像

抗生物質や合成保存料は、病原菌や腐敗菌だけでなく、腸内のビフィズス菌すらも殺してしまいます。完全にゼロにすることは不可能ですが、できるだけ避けるように日頃の生活から意識していきたいです。

3-3. 高脂肪・高たんぱくの食事を摂りすぎない

食べ物に悩む女性の画像

脂質の高い食事が多すぎると、たんぱく質が胃で消化しきれなくなります。腸まで流れ込んだたんぱく質は悪玉菌の恰好の餌になってしまいます。その結果、有毒物質が増えることでビフィズス菌の生育環境を悪化させます。

 

4.ビフィズス菌の副作用、デメリットはあるの?!

ビフィズス菌は、直接人体に被害の及ぶ危険性の高い副作用が認められておらず安全性は非常に高いと言えるでしょう。

 

ビフィズス菌を急激に摂ろうとしてヨーグルトを食べ過ぎると、ビフィズス菌以外の脂質を多く摂りすぎてしまう可能性がありますので、食べすぎには注意してください。ビフィズス菌で初期に期待できる効果は便秘改善ですが、改善した後も、加齢によってビフィズス菌は減少していくので無理なく継続して摂取することがとても大事です。

 

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5.まとめ

ビフィズス菌は腸内細菌のなかで最も数の多い善玉菌。乳酸菌との違いを知ることは、腸内環境をケアしていく上で基本的な知識なので絶対に押さえておきましょう。

 

大腸の健康を守るという役目の大きいビフィズス菌は年齢を重ねるごとに減っていきます。日頃の生活の中でビフィズス菌を継続的に補ったり、ビフィズス菌が喜ぶ生活習慣を心がけて行きましょう。

 

※この記事を監修して頂いた専門家の方

女性専門家のイラスト 

監修:株式会社とらうべ

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※監修している内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、監修者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

 

 

 

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■20代/男性/会社員 営業担当時代はヘルスケア領域の顧客を多数担当。セルフメディケーションを怠った結果、体調を崩したことをきっかけに健康オタクに…!自らも、「健康食品コーディネーター」の資格を取得し、これまで得た栄養学や生理学、遺伝子学の知識を使って、健康増進を目指す方や悩みのある方にとって分かりやすい情報を提供できるよう心がけています。最近大好きなキーワードは、「徳と記憶」。

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