【管理栄養士が解説!】ラクトフェリンを多く含む食べ物って?
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
最近、健康に良いということで注目を集めている「ラクトフェリン」。
どのような効果があり、どんな食品に含まれているのでしょうか?
今回は、ラクトフェリンを多く含む食べ物について解説します。
また、ラクトフェリン入りを効果的に摂るのにおすすめしたいヨーグルトの作り方もご紹介します。
2.食品からラクトフェリンを摂るのは難しい?
私たちの身体を守り、健康を維持する働きをもつラクトフェリンは、熱に弱い性質があるため、高温で加熱すると、本来の形や働きを失ってしまいます。
よって高温で殺菌される一般的な牛乳や、その他の乳製品では加工段階でラクトフェリンが失われてしまうのです。
低温殺菌された牛乳、その他ナチュラルチーズにも含まれますが、その量はごく微量です。
よって、熱に弱いラクトフェリンを食べ物から摂取しようとするのはとても難しいことなのです
3.ラクトフェリンを含む食べ物
ラクトフェリンは母乳に最も多く含まれています。
個人差はありますが、出産後5日目頃までの初乳には100mlあたり約600mg、その後の母乳には100mlあたり約200mg含まれます。
生乳では100mlあたり約20mgと、母乳と比べると10分の1の量しか含まれません。
さらに、先にも述べたように、熱に弱いラクトフェリンは加工の過程で分解されやすく、加熱した乳製品にはほとんど含まれず、低温殺菌の牛乳、搾りたての牛乳、ナチュラルチーズなどであっても、食品の中に含まれる量はごくわずかです。
そのため、最近では様々な乳製品にラクトフェリンを人工的に添加した乳製品が多く販売されています。
牛乳、スキムミルク、チーズ、ヨーグルトなどです。
またサプリメントも効率的に摂取できるのでおすすめです。
そしてラクトフェリンは、時々食べるよりも、毎食後に食べるなど習慣にして、毎日継続的に摂ることが大切です。
ラクトフェリンの1日の摂取目安量を定めたデータはありませんが、市販のラクトフェリン入りヨーグルトや機能性ミルクなどでの摂取量は、1個あたり100~200㎎です。
これらの食品や飲料に入っているラクトフェリンは、牛乳からチーズを作るときに分離される液体(ホエイ)や、殺菌前の牛乳から抽出されており、実際の食べ物の原料から作られているので安心です。
4.ラクトフェリン入りヨーグルトの作り方
手作りのラクトフェリン入りヨーグルトは、家庭で手軽に作ることができます。
作り方は、40度から45度に温めた牛乳に、ラクトフェリンが配合されたヨーグルト(ドリンクタイプでも、固形状のもの、どちらでも大丈夫です)を大さじ2杯程度入れて、よく混ぜます。(ドリンクであれば、素早く溶けます。)
混ぜ合わせたものを容器に入れ、40度前後の温度にキープさせて8時間から12時間放置するだけです。
専用のヨーグルトメーカーを使うと失敗も少なくできるので、おすすめです。
その際、注意点があります。
一つは、牛乳に入れるヨーグルトは食べかけのものではなく、新しく開封したラクトフェリン入りヨーグルトを使うことです。
もう一つは、容器自体を必ず熱湯か電子レンジで消毒してから使うことです。
40度前後というのは、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌や乳酸菌と同じく、その他の雑菌もとても増えやすい温度だからです。
またラクトフェリンは、熱に弱い成分ですので、温度が42度から50度になると成分が壊れてしまうので、低温でじっくり作るようにすると成功します。
ラクトフェリン入りヨーグルトが完成したら、必ず冷蔵庫に入れて冷蔵保管をしましょう。
手作りの自家製ラクトフェリン入りヨーグルトは、市販のものを単体で食べたときとは全く異なる味に仕上がります。
固形状のカップタイプで作ると口の中で弾力性を感じることができ、ドリンクタイプから作ると、酸味も少なめであっさりとした感じになります。
作り方の中で混ぜ合わせ具合を調整して、好みの味を生み出すことが出来ます。
様々な効果があるラクトフェリンを手軽に食べやすいのがヨーグルトです。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
とても繊細な成分であるラクトフェリンを効率的に摂るには、人工的に添加された加工食品やサプリメントがおすすめです。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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