【管理栄養士が伝授!】ルテインサプリの選び方と摂取のポイント
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
「最近目が疲れやすい」「視力が落ちた気がする」「ものがぼやけて見える」「目の病気が心配」このようなこと、ありませんか?
現代人の多くは目を酷使して、その違和感に悩まされています。
そこで注目されているのがルテイン。
あまり聞きなれない名前かもしれませんが、目の健康維持に働くとして注目されサプリメントとしても売られています。
さまざまな製品がある中で、どのように選んだらいいか、詳しく解説します。
2.ルテインの働き
ルテインは植物に含まれる色素成分のひとつで、黄色い花の花弁、ホウレンソウ、ケール、トウモロコシ、ブロッコリー、果物、卵黄などに多く含まれています。
抗酸化作用を持つのが特徴で、植物が外敵から身を守るために作られます。
植物も動物も細胞によって構成されていますが、細胞は酸化されると傷つき、その機能が低下していきます。
それだけにとどまらず、さまざまな病気を引き起こすこともあります。
この酸化を抑える働きが「抗酸化作用」です。
ルテインは、近年目の健康維持に働くとして注目されています。
目の奥には網膜という部分があり、そこで受けた情報を視神経から脳に送ることでものを見ています。
情報を受け取る細胞(視細胞)は網膜の中でもとくに中心に密集しており、この部分を黄斑部と言います。
黄斑部とはその名の通り、黄色い色素が豊富です。
この色素のひとつがルテインです。
それでは、ルテインはどのように健康維持に働くのでしょうか?
●視細胞へのダメージを緩和する
紫外線やブルーライトなど、有害な光は体内で活性酸素を発生させ、網膜や黄斑部の細胞を酸化させます。
そうすると、視力の低下や眼の病気を引き起こしてしまいます。
ここで働くのがルテイン。
ブルーライトや紫外線を吸収したり、活性酸素に対抗することで細胞へのダメージを軽減します。
●黄斑色素の濃度を維持する
黄斑色素の濃度は光に対する感度に関わり、視力の度合いを測る目安になります。
加齢黄斑変性症という黄斑部が変質し、視力の低下が起こる病気があります。
この原因のひとつが加齢による黄斑色素の密度の低下です。
積極的に色素成分であるルテインを摂ることで加齢黄斑変性症のリスクを低減することができると言われています。
3.ルテインサプリメントを選ぶポイント
ルテインサプリメントを選ぶときには、次の3つのポイントを確認しましょう!
- 含有量
ルテインは1日に摂取すべき量は定められていませんが、加齢黄斑変性症のリスク低減に関する研究は10mgの摂取で行われており、この量がひとつの目安になります。
- 一緒に摂りたい有効成分
ゼアキサンチンは、ルテインと構造がよく似ている黄色からオレンジ色の色素成分です。
葉菜類やトウモロコシ、クコの実、柑橘類、卵黄などに含まれます。
ゼアキサンチンも黄斑部に存在し、ルテインと同様に目の健康維持に関与しています。
ルテインが体内でゼアキサンチンに変換されるのですが、一緒に摂ることでより効果的に視細胞を守ることができます。
- 安全性
製造工程や品質の管理基準に「GMP認定」があります。
GMPとはGood Manufacturing Practiceの略で、製造工場の構造や設備から運用、製品の品質管理、衛生管理、製造管理などの基準を定めています。
医薬品の製造工場ではGMP管理が義務付けられていますが、サプリメントの製造工場での認定は義務ではなく、企業の自主的な取り組みです。
そのため、認定を受けているものは安心であると言えます。
継続して飲むことで、目への負担軽減や視力への効果が期待されるため、上記のポイント以外に、飲みやすさや続けられる価格も重要なポイントですね。
4.摂り方のポイント
ルテインサプリメントをより効率的に取り入れるために、次のポイントに気を付けるといいでしょう。
- 食後に摂る
ルテインやゼアキサンチンは脂溶性のため、油と一緒に摂ることで効率的に体内に吸収されます。
サプリメントに油はほとんど含まれませんので、食事で摂る油がこれらの吸収率を高めてくれます。
そのため、できるだけ食事と時間を空けずに飲むのがおすすめです。
- 抗酸化作用を持つ栄養素を積極的に摂る
抗酸化作用を持つ栄養素は一緒に摂ることで相乗効果が期待されます。
赤色色素成分のβカロテンや紫色色素成分のアントシアニンなど、植物の色素成分や香り成分は抗酸化作用を持ちます。
色の濃い野菜や果物、香りの高い野菜や果物を積極的に摂りましょう。
視細胞へのダメージは、タバコやストレスも原因になることがわかっています。
ダメージの緩和のためのサプリメント摂取と一緒に、原因の解消も大切です。
光の刺激から離れる時間を作り、目を休めてあげましょう。
※この記事を執筆いただいた専門家の方
執筆:管理栄養士 山本ともよ
株式会社とらうべ所属
ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。
※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。