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【ビタミンやミネラルの不足】と【メンタルの不調】って関係あるの?

  • 最終更新日:2018年6月13日
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ビタミン・ミネラル不足とメンタルの不調って関係あるの?

 

監修者・女性

この記事の執筆専門家

管理栄養士 山本ともよ  (株式会社とらうべ)

※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

炭水化物やたんぱく質、脂質などを効率的に働かせる役割を持つビタミンやミネラル。

 

身体にとって不可欠な栄養素で、不足すると免疫力が低下したり、疲れを感じやすくなることがあります。

 

さらに、精神面にも影響を及ぼします

 

今回は、ビタミン・ミネラルとメンタル不調の関係について解説します。

 

2.メンタル不調の原因と症状

うつ病をはじめとする精神疾患の患者数の増加が、近年、注目されています。

 

注目度の上昇にともなって、広く認知されるようになったのは、精神疾患は脳の病気であるということ。

 

中でも、自律神経や神経伝達物質との関連が指摘されています。

 

●自律神経

自律神経

 

自律神経は、心臓や呼吸、血圧、体温、消化など、ヒトにとって不可欠な機能を調節している神経で、運動神経などとは違い、ヒトの意志とは関係なく常に動いています。

 

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

 

この2つの神経は一方の働きが活発なときはもう一方の働きは抑えられるといったような拮抗関係にあり、これらの働きがバランスよく行われることで、身体のさまざまな機能が調節されているのです。

 

さらに、自律神経は精神面とも強い関わりがあります。

 

とくに、ストレスを感じているときには交感神経が、リラックスしているときには副交感神経が働きます。

 

通常、ヒトはストレスがたまっていることがあっても、リラックスする時間があれば、自律神経の切り替えもきちんと行われるため、問題はありません。

 

しかし、ストレスが高い状態が続いていると、交感神経が働く時間がそれだけ長くなってしまうことになります。

 

その結果、自律神経のバランスが乱れ、イライラ、不安、抑うつなどの精神的な症状が現れることがあります。

 

また、自律神経は身体の機能とも関係しているため、頭痛、めまい、吐き気、頻脈などの身体的な症状も現れるようになります。

 

このように、ほかに原因となる病気がないにもかかわらず、自律神経の乱れによって心身に現れる症状は、「自律神経失調症」と呼ばれています。

 

●自律神経とは?

・心臓や呼吸、血圧、体温、消化など、ヒトにとって不可欠な機能を調節している神経

 

・交感神経と副交感神経がある。

 

・ストレスを感じているときには交感神経が、リラックスしているときには副交感神経が働く

 

●神経伝達物質

神経伝達物質

 

私たちの身体にはさまざまな神経が張り巡らされています。

 

そして、この神経細胞間(シナプス)の情報伝達を行っているのが、神経伝達物質です。

 

神経伝達物質には多くの種類があり、それぞれ異なった役割を持っています。

 

その中でも、情動にかかわるものとして広く知られているのは、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどです。

 

●情動にかかわる神経伝達物質

ドーパミン興奮や意欲にかかわる物質。「快」に作用する。
ノルアドレナリン意欲や気力にかかわる物質。
セロトニンドーパミンやノルアドレナリンが働きすぎるのを抑制する。心を落ち着かせる作用があるため、「幸せホルモン」とも呼ばれる。

 

このような神経伝達物質は、過度なストレスを長期間受けることで、分泌量が増減して精神状態を不安定にさせ、ひいては精神疾患を発症させます。

 

たとえば、統合失調症はドーパミンの増加が、うつ病はノルアドレナリンやセロトニンの減少が関係しているといわれています。

 

●神経伝達物質とは?

・神経細胞間(シナプス)の情報伝達を行っている

 

このように、健康的な精神状態を保つためには、自律神経や神経伝達物質が正常に働くことが不可欠です。

 

そして、これらを働かせるために欠かせないのが、ビタミン・ミネラルなのです。

 

3.ビタミン・ミネラルと自律神経

ビタミンやミネラルにはさまざまな種類がありますが、とくに自律神経と関係してるのが、ビタミンB群とカルシウムです。

 

ビタミンB群認知機能(思考力や判断能力)にもかかわりがある。不足すると、認知機能が低下して、集中力や判断力の低下、イライラなどの症状が現れる。※とくにビタミンB6、ビタミンB12
ビタミンC抗ストレス作用がある。ストレスがかかると、副腎から分泌されるコルチゾールの過剰な分泌を抑える。
カルシウム神経の興奮を静める働きがあり、イライラなどの症状を抑える。
マグネシウム自律神経の調節をする。カルシウムとともに働く。カルシウムとマグネシウムがバランスよく(21)存在することが大切。

 

4.ビタミン・ミネラルと神経伝達物質

次に、神経伝達物質と関係が深いビタミンやミネラルを紹介していきます。

 

ビタミンB6セロトニンを作る材料。また、ドーパミンやノルアドレナリンの生成を助ける。
葉酸ドーパミンやセロトニンの合成を助ける。
ナイアシンドーパミンの合成に必要。
ドーパミンやセロトニンの合成を助ける。
亜鉛神経伝達を活性化する。

 

5.最後に

今回は、ビタミンやミネラルに焦点を当てて、メンタル不調と関係ある栄養素を紹介しました。

 

しかし、そもそも神経伝達物質はたんぱく質から作られていますし、合成するためには炭水化物や脂質が必要になります。

 

つまり、ビタミンやミネラルを摂っていれば安心ということではなく、5大栄養素をバランスよく摂ることがカラダにとっても、ココロにとっても重要なことといえるのです。

 

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※この記事を執筆いただいた専門家の方

女性専門家

執筆:管理栄養士 山本ともよ
株式会社とらうべ所属

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

 

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山本ともよ

【保有資格:管理栄養士】栄養の情報は世にあふれています。身近なことだからこそ、正しい情報をわかりやすく伝えることを心がけています。

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