【管理栄養士が伝授!】プラズマローゲンサプリの選び方と摂取のポイント
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
プラズマローゲンという成分をご存知でしょうか?
あまり聞きなじみのない成分かもしれません。
身体の中でもとくに「脳」に必要な栄養素として注目され始めています。
日本人の寿命は年々高くなっており、長く元気でいるための栄養素として、サプリメントとしても売られています。
選ぶときに確認したいポイントや摂り方のコツを解説していきます。
2.プラズマローゲンとは
プラズマローゲンは、もともと体内に存在する物質で、リン脂質という脂質の一種です。
2017年3月に医学雑誌に掲載されたのがきっかけでその名が世に出てくるようになりました。
その内容は、継続的なプラズマローゲン摂取が軽度のアルツハイマー型認知症患者の記憶力などを改善させたというもの。
加齢やアルツハイマー型認知症者の血液中のプラズマローゲン量が減少していることから研究がはじめられました。
そして、さまざまな動物から抽出され、中でも「ホタテ」から抽出したものが質が高いということがわかってきています。
そのほか、鶏やホヤなどからも抽出されています。
主な働きは、「抗酸化作用」です。
体内では、ストレスや紫外線などさまざまな刺激で細胞を酸化させる「活性酸素」が発生し、細胞が酸化されると機能が低下し、老化が進みます。
細胞が老化すると、シミやシワなど見た目の老化はもちろんのこと、免疫力が低下したり病気にかかりやすくなるなどの影響を及ぼします。
この原因となる活性酸素の働きを抑制するのが抗酸化作用です。
プラズマローゲンの多くは脳に存在しており、脳細胞の機能低下における認知症や全身の機能低下を予防するとして注目されているのです。
まだその詳しい効果が研究段階の成分であり、現在は機能性が期待できる食品としてサプリメントで販売されていますが、脳神経が関わる疾患であるパーキンソン病やうつ病、睡眠障害などの治療にも応用できるのではないかと期待され、研究が進められています。
3.プラズマローゲンサプリを選ぶポイント
- 原材料
現在販売されているサプリメントでは、主にホタテ、ホヤ、鶏むね肉がプラズマローゲンの原材料となっています。
プラズマローゲン研究会において研究に使用されているのはホタテ由来のプラズマローゲンで、DHA・EPAが含まれ質が高いということです。
- 安全性
安全性を知るひとつの方法に「GMP認定を取得しているかどうか」という点があります。
GMPとはGood Manufacturing Practiceの略で、製造工場の構造や設備から運用、製品の品質管理、衛生管理、製造管理などの基準を定める安全管理体制です。
貝や魚介類が原材料の成分は、貝毒や水銀などが心配されることもあります。
メーカーのホームページをチェックして、製造から原材料の安全性まで確認をするといいでしょう。
- 価格
プラズマローゲンはまだサプリメントの種類はそれほど多くありません。
成分抽出が簡単ではないことから、価格も安いものではありません。
その中でも、原材料によって価格が変動する傾向がみられ、抽出しやすいホヤや鶏むね肉は比較的安めで、ホタテは高めです。
目的からしても、摂り続けることが大切ですから、経済的に自分に合った製品を選ぶことも大切ですね。
4.摂り方のポイント
プラズマローゲンは抗酸化作用が主な働きだということをお伝えしました。
抗酸化作用を持つ栄養素は合わせて摂ることで相乗効果が期待できます。
そのため、抗酸化作用を持つ色の濃い野菜や果物を積極的に摂る生活を心がけましょう。
また、脳細胞に悪影響を及ぼし老化を促す活性酸素は、加齢だけでなく、紫外線やタバコ、ストレスなどによって過剰に発生します。
そのため、これらをできるだけ避けることはとても重要です。
サプリメントと一緒に、元気でいるための生活習慣も心がけ、その中のひとつにサプリメントを取り入れるといいでしょう。
※この記事を執筆いただいた専門家の方
執筆:管理栄養士 山本ともよ
株式会社とらうべ所属
ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。
※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。