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【特集連載vol2】セルフメディケーションの基礎編:自分自身の状態を知ること(セルフチェック)とは?

  • 最終更新日:2018年6月13日
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1.まずはじめに

ナチュラルクリニック代々木

 

健康チョキンのインタビュー企画

テーマは「セルフメディケーション」で現役の専門家にお話を伺っています。

 

前回、代替医療の先駆的なクリニックであるナチュラルクリニック代々木の管理栄養士「豊原悠里さん」に予防医療の必要性やセルフメディケーションを行う際の考え方について具体的にお伺いしました。

 

以前の記事をご覧になってない方は、下記からご確認頂けると幸いです。

 

 

今回はより一歩踏み込んで、セルフメディケーションの基本であセルフチェックについて、考え方や方法を具体的に伺ってきました。

 

2.セルフチェックの方法の前に。そもそも未病の原因とは何か?伺った

ナチュラルクリニック代々木管理栄養士豊原悠里さん

編集部

前回のインタビューで、将来の健康のためには未病の状態をいかに作らないか、不調を今から取り除いていくことが予防につながるということが良く分かりました。今回は、自分自身の今の状態をチェックする方法を具体的に伺えればと思いますが、そもそも未病の原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

豊原

未病の原因を大きく二つに分けると日々の生活習慣の悪化など「後天的」なものと、身体の骨格や遺伝子、性格など生来的なものがあります。

編集部

なるほど。

豊原

例えば、平熱を定期的に計ることは良いセルフチェック方法だと思いますが、例えば体温がもともと親譲りで低いのか、後天的に今が低い状態になっているかで大きく違いますよね。

編集部

確かにそうですね。

豊原

後天的な未病は栄養や睡眠、運動などを改善することで治すことができます。後天的な未病を取り除いていくと段々と自分自身の本来的な性格や体質などの弱点が分かってきます。例えば前回のインタビューでお話した通り、例えば周囲を気にしやすいなど性格も特定の栄養を消費しやすい傾向があるとも言えるので、自分の体質的な個性を知ったり見つけてそれを栄養や運動で補っていくことが理想的なセルフメディケーションにつながると思います。

3.セルフチェック方法を具体的に聞いた

編集部

やはり、まずは自分の不調に気付き後天的な症状や未病解決に向けて取り組むということが何よりも重要ですね。一方、自分の体質的な弱点に気付いたり、どんな栄養が足りてないか知ったりするには詳しい知識が必要で難しいと感じてしまう気もします。

豊原

そうですね。そのため当院では、PRA毛髪診断というセルフチェックツール推奨しています。毛髪診断によって足りてない栄養素やストレスや自律神経の傾向などを網羅的に調べることができます。

編集部

編集部でも実際に受けさせて頂きましたが、80以上の症状や栄養素の項目ごとに数値(-5~5)で足りているか足りてないか症状の状態や栄養素の過不足が一目で分かるので、特に栄養面で改善を図っていく際の指標になって大変助かりました。

 

豊原

不調の症状や、病気など特定の部分だけに焦点をあてて対策をしようとするとどうしても改善策も局所的になってしまいます。身体は全部つながって相互関係があるので医療検査や適切なセルフメディケーションを行っていくためにもまず全体を見てから具体的に対策していくことが最も適切だと考えています。

編集部

なるほど。健康診断は会社で定期的に受けていますが、検査項目が基準値に対してどうかは分かりますが、中々その結果から改善策として食生活改善(栄養摂取の工夫)などには結び付きませんね。

豊原

そうですね、健康診断は大切ですが検査項目から対策まですべて勉強するのは大変ですね。どちらかというと病気のありなしを見るチェックとして利用すべきツールだと思います。

 

話題の遺伝子検査キット。セルフチェック方法として適切な考え方は?

 

編集部

ちなみに、最近話題の遺伝子検査キットなどのセルフチェックツールはどうでしょうか?

豊原

遺伝的な特性から今後の病気可能性を見たり、知るという意味では良いツールだと思います。つまり、生活習慣の中で培った(培ってしまった)病気の可能性を見るのではなく先天的な原因を把握するということですね。遺伝的な要素と環境的な要素によって病気はつくられていくので、遺伝的な傾向をあらかじめ知ることで、今の生活習慣をどのように変えていくのか対策の一つの指標とするのは良いと思います。

編集部

なるほど、遺伝子検査の結果を鵜呑みにしすぎることなく、あくまでも今どのように健康に向かっていくかを考える一つの手段として活用したいですね。ありがとうございます。しかし、やはり未病は病状が出ているわけでないのでやっかいですよね。以前のインタビューで伺ったように、未病の状態を健康と勘違いすることなく、先生がおっしゃった快眠・快便・快気・快食・快性に向かって日常生活の中から改善していきたいです。その中で、特にお勧めする自分自身できる重要なセルフチェック方法はありますか?

 

<check!>快眠・快便・快気・快食・快性とは?

健康~未病~病気

よく眠れて、よく食べられて、お通じがあり、

前向きな気持ちで適度に性欲がある基本的な健康の考え方

 

4.管理栄養士が勧める栄養摂取後の体調を見るセルフチェック方法

豊原

私がお勧めしているのは食後の心身の変化をみることですね。食事は栄養を取ることなので、本来は何かしたら身体にいい影響がでるはずなのですね。

編集部

言われてみると、当たり前のようで何か見落としている気がしました。どちらかというと食べたい、という欲求に囚われている気が…。

豊原

そうですね、食べるために生きるというよりは生きるために食べるという状態が本来です。そして、食べ物の消化吸収は一日に消費するカロリーの約60%にもなり、食べること自体もエネルギーを消費します。例えば、食べ過ぎると栄養を蓄えるよりも代謝する方のエネルギーを多く使うことになるので、身体が疲労しやすい状態になってしまいます。

編集部

なるほど。私は昼食後にすぐ眠くなってしまいます。

豊原

食べるとすぐに眠くなったり、日常的に眠い状態は食べ物の消化吸収にエネルギーを使い過ぎて身体が疲れているサインです。私も以前は、パンやおにぎりを食べるとすぐに眠たくなってしまう体質だったのですが、半年くらいかけて食べる量やタイミング、バランスを見直して改善しました。

編集部

日中常に眠いとか食べるとすぐ眠くなるなども、不調のサインなのですね。睡眠が十分でなくて疲れていると思っている節もあったのですが、栄養の取り方や内容によって疲れやすい体質につながることもあるということですか。

 

ナチュラルクリニック代々木の管理栄養士「豊原悠里」さん

 

豊原

例えば炭水化物などが好きで必要以上に取り過ぎると、食後に血糖値が急激に上がりインスリンというホルモンによって急激に下がる、この血糖値の上下幅が大きくなると必要以上の糖を取り過ぎてしまう原因になります。この状態を反応性、または機能性低血糖というのですが、慢性化すると血糖値が上がりやすく急激に下がる体質になってしまい、PMS(生理前症候群)、自律神経失調症の原因にもなります。

編集部

良くも悪くも栄養は身体に変化を与えますね。食べたいという欲求自体は感情(精神)と捉えがちですが栄養に原因があるということが良く分かりました。

豊原

はい、自分自身の身体(健康)と精神はつながっています。先ほどの、5つの快を目指しつつ自分自身の身体を心がどう栄養によって変化するか、例えば味覚(美味しい・まずい)や疲れ(眠い・活動的)などをセルフチェックしながら、栄養の量やバランスを調節していくことが良いと思います。

編集部

ありがとうございます!お話を伺って、不調を感じた時は気持ちの持ちようもまずは栄養を見直すようにしていこうと思いました!次回はより具体的に足りない栄養素を補う際の考え方とポイントを伺わせてください。

 

 

今回お話を伺ったのはこの方!

豊原悠里さん

医療法人社団一友会「ナチュラルクリニック代々木」管理栄養士。代替医療カウンセラー。細胞の持つ免疫力(自然治癒力)を高めることが症状の改善や治癒、アンチエイジングに最も必要であることを学び代替医療に従事する。

ナチュラルクリニック代々木豊原悠里さん

 

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■20代/男性/会社員 営業担当時代はヘルスケア領域の顧客を多数担当。セルフメディケーションを怠った結果、体調を崩したことをきっかけに健康オタクに…!自らも、「健康食品コーディネーター」の資格を取得し、これまで得た栄養学や生理学、遺伝子学の知識を使って、健康増進を目指す方や悩みのある方にとって分かりやすい情報を提供できるよう心がけています。最近大好きなキーワードは、「徳と記憶」。

この記事の執筆監修者の保有資格・企画 :

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