【看護師が伝授】病院でうまく話せない…お医者さんに伝えるべき5つの事
この記事の執筆専門家
看護師 助産師 青井梨花 (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験がある助産師。現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。
※本記事は、助産師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
目次
●はじめに
あなたは、病院を受診したとき、スムーズに医師とコミュニケーションをとれていますか?
的確な診断をするために必要な情報のやり取りがなされず、医師と患者とがすれ違ってしまうと、せっかくの治療効果も上がらず、病気自体に悪影響をおよぼす場合もあります。
そこで、受診時に「最低でもこれだけは医師に伝えるべきポイント」を、今一度、整理してみましょう。
ポイント①:診察を受けにきた目的は?
最初に医師へ伝えるべきこと、それは診察に来た目的です。
「お腹がいたくて」「のどに違和感があって、飲み込みづらい」など、いま一番つらい症状(こと)や、困っている症状(こと)を、まずは簡単でいいので受付などで事前に伝えましょう。
それをもとに、医師からも診断に必要なポイントを引き出しやすいものです。
ポイント②:いつから?
「×月×日の〇時くらいから急に」「1週間前から徐々に」など、その症状が「いつから」「どんな状況」で始まったのか、わかる範囲でできるだけ具体的に伝えます。
症状が突然あらわれたのか、それとも時間を追うごとに悪化したのかということは、診断する上でとても重要なポイントになります。
ポイント③:どの部分に?
身体のどのあたりに症状があるか?全身なのか、部分的なのか、身体の左右対称にあるのかなど。
具体的に「このあたり」と、指差しして伝えるのもいいでしょう。
ポイント④:どんな症状?
たとえば、痛みなら「ズキズキ」「チクチク」など、思い当たる言葉でかまわないので、症状の特徴や性質を表現して伝えてみましょう。
「はじめは米粒くらいの赤いブツブツで~」など、物などに例えて伝えるのもひとつの方法です。
また、「動くと症状が強くなる」「食事の前後で症状の程度が異なる」など、症状のきっかけになるようなことがあれば、それも診断の一助になる場合があります。
「朝より夜の方が頻繁に咳が出る」「夕方から夜になると熱が上がる」など、1日のうちで変動があれば、そのことも伝えます。
ポイント⑤:ほかに気になる症状は?
「症状と関係があるのかないのかわからないけれど、ほかに気になる症状がある」など、思い当たることがあれば、そのことも念のため伝えておきましょう。
意外にメインの症状と関連性があって、その情報から診断がスムーズにおこなわれることもあるものです。
●普段から準備しておくと便利なもの
いままでにかかったことのある病気や、家族がかかったことのある病気が、診断・治療の参考になることもあります。
受診の度に思い出すのも大変なので、時間があるときにメモにまとめておき、受診の際に持参できるように準備しておくと便利です。
●既往歴(きおうれき)
既往歴とは、具体的には、これまでにどのような病気にかかったか、アレルギーや持病、大きなけがをした経験はないか、といった事柄を指します。
いままで患ったことのある病気について、「何歳のとき」「疾患名」「治療内容(通院か入院治療か、手術の有無など)」を、発症順にまとめておきましょう。
治療中もしくは経過観察中の病気がある場合は、病院名や受診の頻度、治療内容もあわせて記入し、使用中の薬はお薬手帳を活用しましょう。
サプリメントを使用している場合、飲み合わせに注意すべき内服薬もあるため、お薬手帳に控えておきましょう。
●家族歴
血縁者(父・母・兄弟姉妹・子どもなど)の病歴も、まとめておくと良いでしょう。
●アレルギーの有無
薬・食品などによるアレルギーの有無もまとめておきましょう。
アレルギーがある場合は、どんなものでどのような症状が出たことがあるか(例:「○○」という薬品で身体にブツブツが出た)も、忘れないように何かに記載しておきと便利です。
女性の場合は、妊娠の可能性の有無や、月経について(周期や持続期間など)も確認されるので、整理しておきましょう。
●うまく伝えられなかったをなくそう!

★メモすることの重要性
診察室は、ある意味閉鎖的な部屋といえます。
「つらい症状をなんとかして欲しい」「思いの丈を医師に伝えたい」という気持ちで診察室に入ったのに、「緊張してしまって、なにをどのように、どこから話せばいいのか、とまどってしまった」という声を聞くことも少なくありません。
また、わからないことや不安なことがあったのに、うまく話せずに診察後に後悔した経験がある方もいることでしょう。
このようなことにならないようにするために、受診の前には紹介した「伝えるべきポイント」を、時系列でメモしてまとめておきましょう。
事前にメモを用意しておくことで、安心感が生まれ、緊張せずに話すことができるでしょう。
また、医師とのスムーズなやり取りは、よりスピーディな診断・治療開始にもつながります。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:看護師 助産師 青井梨花 株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験がある助産師。現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。 ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 看護師(35)
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