【男性の便秘】原因と解消法って?
1.はじめに
女性の身体の悩みで上位にあげられるのが便秘ですが、便秘で悩んでいる人の2割が男性だということをご存知でしたか?意外に多いですね。
でも、女性と男性の便秘では、原因が違っています。
今回は男性の便秘について、原因と解消法を解説します。
2.男性の便秘の原因
男性の便秘の原因として、おもなものを紹介します。
①.生活習慣
排便の習慣がついていますか?寝ている間は腸も休んでいますが、目覚めて朝食を食べることで、腸が刺激されて排便が促されます。
朝はギリギリまで寝ていて、朝食もろくに摂らずに出勤、という生活では、トイレに行く習慣もつきません。
また、便意があっても我慢していると、腸の中で便が硬くなっていき、いざ排便しようと思ってもなかなか思うように出ない状態になります。
それだけでなく、便意を我慢する癖がついてしまいます。これが繰り返されると、便秘はどんどん悪化します。
朝食はほとんど摂らず、昼食は丼ものやうどんなどで済ませていませんか?
このような食生活では野菜不足になって、食物繊維の摂取が不十分になります。
また、夕食も、残業でおにぎりをかじる程度になっている、飲み会があってお酒が主体になっている、ということをくりかえしていると、自律神経が乱れます。
自律神経の乱れは、腸の機能の乱れにつながります。
このように、食事が不規則になると、便が長時間大腸にとどまることになります。
すると、腐敗が進んで、水分も吸収され、どんどん便が硬くなっていきます。
運動不足は血行を悪くして筋力の低下を招きます。
とくに腹筋が弱っていると、直腸の働きが低下してしまい、便を押し出すことが困難になります。
②.ストレス
男性に多い便秘に「痙攣性便秘」があります。
痙攣性便秘とは、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう;排便時の腸の動き)が強すぎたり、正しく行われないことで起こる便秘のことです。
蠕動運動が強すぎると便意は高まるのですが、腸が痙攣を起こしていると腸内の一部が狭くなって便を押し出すことが難しくなります。
その結果、少量のみ排便され、スッキリしない状態が続きます。
また、痙攣性便秘の特徴として、下痢と便秘を交互に繰り返すことが挙げられます。
身体への負担も大きく、腸内環境も悪くなってしまいます。
痙攣性便秘のおもな原因として、ストレスが考えられます。
③.病気によるもの
便秘の原因が、次のような病気である可能性もあります。
●便秘の原因である可能性がある病気
過敏性腸症候群 | 腹痛や腹部の不快感があり、便秘や下痢が続く。以前は過敏性大腸炎といわれていた。 |
腸閉塞 | 口から入り、消化・吸収される食べものや消化液の流れが、小腸や大腸で滞った状態。腸が拡張するため、お腹が張って痛みが出たり、嘔吐がある。便も出ない。 |
大腸がん・直腸がん | 便が細くなり、血便が出たり、残便感がある。 |
大腸憩室症(けいしつしょう) | 腸の脆弱さなどにより、大腸粘膜の一部が嚢状に腸壁に突出してしまった状態。下痢、便秘、腹部膨満感など腸運動の異常による症状が出る。比較的高齢者の多い。 |
そのほか | 低カリウム血症、本態性低血圧、頚椎症など。 |
3.便秘の解消法
男性は、とくに長時間でも我慢してしまうので、便秘が内臓疾患に結びついてしまう可能性があります。
あきらめず、甘く見ず、生活習慣から見直してみましょう。
次のことに気をつけてみてください。
①.睡眠
生活習慣の改善であげられるのは、睡眠です。
睡眠は7時間くらいとるのが理想ですが、難しいときには、昼間15分程度の仮眠をとることを心がけましょう。
疲れの軽減や、ストレス解消にもなります。
②.ストレス発散
今の時代、ストレス自体を無くすことは難しいものがあります。
ストレスを発散させるような趣味やスポーツを見つけることが、腸の動きを活発にさせることにつながるのです。
ストレスで痙攣性便秘が起こるとお話ししましたが、便秘と下痢をくりかえす痙攣性便秘で薬を使うと、症状を悪化させてしまう可能性があります。
安易に市販の便秘薬などを使用しないで、医師に相談しましょう。
③.食生活
まずは3食、きちんと摂りましょう。
食事の内容は、バランスがとれていることが大切です。
とくに食物繊維は不足気味になるので、野菜、海藻、キノコなど選んで意識的に食事に取り入れましょう。
男性の中には食事に無頓着な方もいますが、まずは朝食から変えてみましょう。
食事を摂ると、大腸は蠕動運動を活発にします。
とくに、朝食後の蠕動運動が1日のうちで一番活発になるので、朝食から取り組むのがおすすめです。
朝食の内容としては、食物繊維の豊富なものや、ヨーグルトなどの腸内環境を整える食材などを水分と一緒に摂るようにすると、便秘の解消につながります。
④.運動
便秘解消のための運動は、激しい運動は必要ありません。
毎日軽い腹筋運動を続けたり、腹式呼吸やストレッチなどを行いましょう。
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※この記事を監修して頂いた専門家の方 監修:南部 洋子(助産師、看護師)
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南部 洋子

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 看護師(35)
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