【管理栄養士が解説】ビタミンやミネラルとダイエットの関係って?
目次
1.はじめに
ビタミン、ミネラルは日々の健康維持に欠かせない栄養素ですが、ダイエットのときにはとくに積極的に摂ることで、ダイエットの効果を高めてくれます。
その理由を詳しく説明していきます。
2.ダイエット方法とリバウンドの関係
まず、正しいダイエット方法について考えてみましょう。
ダイエットとは、食事制限や運動を行って余計な脂肪を落とすことです。
多くの場合、摂取エネルギーを抑えて体重を減らします。
このとき、不足したエネルギーを身体に蓄積された体脂肪を燃やすことで補給します。
食事制限は体重の変化が見えやすいですが、それだけでは減量には限界があります。
なぜなら、身体には生体防御反応があり、摂取エネルギー不足が続くと、できるだけ体脂肪を残そうと脂肪燃焼効率を下げるように働くからです。
こうなると、同じように食事量を減らしても体重に変化が出なくなります。
これが、いわゆる停滞期です。
ここでさらに頑張って食事量を減らしても、身体は「消費しないモード」になっています。
そのため、変化を感じられずにリバウンドしてしまうというケースが多く見受けられます。
3.ダイエット中にビタミン・ミネラルが必要なワケ
カロリーを抑えるだけではダイエットはできません。
リバウンドせずに健康的に体脂肪を減らすには、必要な栄養素をしっかり補給し、摂取エネルギーを燃やしやすい身体を作るために筋肉量を増やすことが必要です。
それでは、ビタミン・ミネラルはどのような関係があるでしょうか?
多くのビタミン・ミネラルがダイエットのサポートをしているのです。
●ダイエットをサポートしてくれるビタミン・ミネラル
体脂肪を燃やす | ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、カルシウム、マグネシウムなど |
脂肪を蓄積しにくくする | ビタミンB2、ビタミンB6、カルシウム、亜鉛、クロムなど |
筋肉を作る | ビタミンB2、ビタミンD、カルシウム、マグネシウムなど |
血流を良くする | ビタミンE、鉄など |
ストレスを軽減する | ビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など |
食事制限をするとエネルギーだけではなく、ダイエット時に必要なビタミン・ミネラルも不足してしまい、ダイエットの効率を下げてしまいます。
とくに停滞期のときには食事を減らすのではなく、ビタミン・ミネラルを補うことで、身体本来の代謝機能を取り戻すことが大切です。
4.ビタミン・ミネラルはダイエット中に不足しやすい
ダイエット中には食事制限をすることが多く、身体に必要な栄養素が不足しがちです。
とくに前項でも多く挙げたビタミンB群やカルシウムは動物性食品に多く含まれるのですが、カロリーを気にして避ける人も多く、ダイエットの効率を下げている可能性もあります。
ビタミン・ミネラルを十分に補うことで本来の機能が働き、新陳代謝が活発になるのです。ダイエットをサポートするだけでなく、太りにくい身体を作ることにもつながります。
5.ダイエット中にビタミン・ミネラルを摂るコツ
ビタミン・ミネラルを十分に補うことが良いこととはいえ、「ダイエット中に食事量を増やすのは心配…」という方も多いのではないでしょうか?
そこで、ダイエット中にビタミン・ミネラルを補うポイントを紹介します。
●主食・主菜・副菜をそろえる
ご飯を食べない、野菜だけにする、肉や魚は食べないなどはやめましょう。
どれかに偏るのではなく、それぞれの量を減らしましょう。
●野菜・海藻・きのこをしっかり摂る
低カロリーでビタミン・ミネラルを補うことができるダイエットの味方です。
ただし、サラダを多量に摂ると、味付けの塩分や脂質が多くなりがちです。
スープの具や主菜のかさましとして、加熱して利用すると良いでしょう。
目安量は1食で両手いっぱい分です。
●緑黄色野菜をしっかり摂る
野菜の中でも、緑黄色野菜にはビタミンAやビタミンE、ビタミンCが豊富です。
●動物性たんぱく質食品は蒸す・焼く・ゆでるが基本
主菜となる動物性たんぱく質は素材自体に脂質が多く含まれます。
油で揚げたり炒めたりするのではなく、蒸したりゆでたり焼いたりすることで油を落とすことができます。
●主食は精製度の低いものを
主食は皮や殻を取り除くことで食べやすく精製されています。しかし、その皮や殻にビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。
そのため、白米・食パン・うどんなどは、玄米や胚芽米・ライ麦パン・そばなどに変えましょう。
●乳製品は低脂肪
ビタミンB群やカルシウムが豊富な乳製品ですが、乳脂肪分が多いのが欠点。
そこで、低脂肪のものを選ぶようにしましょう。
ビタミン・ミネラルの含有量は変わらず、さらに多いものもあります。
6.最後に
ダイエット中こそ、食事制限ではなく食事内容にこだわってみると、楽しく効果的にダイエットに取り組むことができるでしょう。
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※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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山本ともよ

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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