【管理栄養士が暴露!】イソフラボンはダイエットにも良い?!真実に迫る!
この記事の執筆専門家
管理栄養士 山本ともよ (株式会社とらうべ)
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中。
※本記事は、管理栄養士の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
健康や美容に良いといわれるイソフラボン。
大豆製品に多く含まれているため、その手軽さから意識して摂っている人も多いのではないでしょうか?
ところで、チマタでは「イソフラボンにはダイエット効果がある」ともいわれているようです。
これは本当でしょうか?
2.イソフラボンの効果
イソフラボンとは、おもに大豆などマメ科の植物に含まれているポリフェノールのひとつです。
その中でも大豆に含まれるイソフラボンは「大豆イソフラボン」と呼ばれ、数多くの研究もこの大豆イソフラボンを用いて行われています。
イソフラボンにはさまざまな効果がありますが、よく知られているのが女性ホルモンの「エストロゲン」と似た作用です。
これを「エストロゲン様作用(えすとろげんようさよう)」といいます。
エストロゲンは、女性らしさを司るホルモンですが、30代ごろから減少しはじめ、閉経後には急激に分泌量が減少します。
これが更年期にみられる諸症状や、骨粗しょう症の発症につながります。
またエストロゲンには、LDL(悪玉)コレステロールを減少させる作用もあります。
エストロゲン様作用を持つイソフラボンは、このようなエストロゲンの働きも補うことができ、更年期の諸症状を改善する、骨粗しょう症の発症を防ぐ、LDLコレステロールを改善し生活習慣病を予防するなどの効果が期待できます。
さらに、ポリフェノールの仲間であるイソフラボンには、細胞の酸化を抑える作用があります。
これを「抗酸化作用」といいます。
細胞が酸化すると、老化を早めたり、生活習慣病の原因にもなります。
つまり、抗酸化作用を持つイソフラボンは、老化や生活習慣病予防にも役立ちます。
3.コレステロールが減ってもダイエットにはならない!?
お伝えしたように、イソフラボンにはLDLコレステロールを減少させる作用があります。
このことから、「大豆イソフラボンにはダイエット効果がある」と思っている人もいるようですが、実は必ずしも「コレステロールの減少=ダイエットの成功」とはいえません。
そもそもダイエットとは、食事量を制限したり、運動をすることによって体重を減らすことをいいます。
最近では、ダイエットの必要がないような人、とくに痩せている女性の間でダイエットへの関心が高まっていますが、本来ダイエットは健康を目的に行うものであり、「肥満」の人に行ってもらいたいものです。
「肥満」とは体内に余分な脂肪が蓄積した状態で、専門的には体格指数(BMI)が25以上の場合を指します。
健康的なダイエットでは、余分な脂肪をなくし、体重を減らすことが目的となります。
しかし、コレステロールを減らしたからといって、必ずしも脂肪や体重が減るわけではありません。
確かに、肥満の人はコレステロール値が高い傾向にあります。
けれども、一見、太っていないように見える人でもコレステロール値が高いことはありますし、反対にコレステロールが低い場合でも、肥満の人もいます。
つまり、肥満を解消するためには、やはり食習慣や運動習慣を総合的に見直し、脂肪を減らすことが必要ということです。
4.大豆製品がダイエットに良いといわれているのはなぜ?
イソフラボンには体重を減らす直接的な効果はない、ことはお分かりいただけたでしょう。
しかし、イソフラボンを多く含む大豆製品がまったくダイエットに役立たないわけではありません。
大豆製品の原料である大豆には、たんぱく質がたくさん含まれています。
たんぱく質は、筋肉を作る上で欠かせない栄養素です。
ダイエットを行う際、食事制限だけで体重を減らそうとする人を見かけますが、ダイエットを成功させるためには、運動で筋肉をつけ、基礎代謝を上げることもポイントになります。
そして、筋肉をつけるためには良質なたんぱく質を摂る必要があります。
大豆に含まれる大豆たんぱく質は、肉や魚などに匹敵するほど栄養価が高く、良質なたんぱく質といわれています。
もちろんこれだけ摂っていればよいというわけではありませんが、カロリーが気になるダイエット中は、大豆製品をうまく取り入れることで、効率よく体重を落とすことができるでしょう。
★管理栄養士が解説!イソフラボンサプリの選び方★
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
〈参考〉
・http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/lecture/9.php
・http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/himan.html
・http://www.sageru.jp/documents/pfizer_sageru-jp_cholesterolemia.pdf
・http://cp.glico.jp/story/daizu/nutrition.html
・http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/kakou/pdf/isoflavon_qa.pdf
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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