【耳がかゆい!】その原因と対処法って?看護師が解説!
この記事の執筆専門家
助産師 保健師 看護師 座波朝香 (株式会社とらうべ)
病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通。
※本記事は、看護師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。
1.はじめに
耳がかゆい!というとき、不快ですよね。
そのかゆみは内側でしょうか、それとも外側でしょうか?
あなたの耳のかゆみから考えられる原因と、適切な解消法と対策を伝授します。
2.耳の内側がかゆい!その原因と症状は?
耳の内側がかゆいというとき、耳の穴に以下のような原因が考えられます。
●耳かきのしすぎ
誰にでも起こりうる原因が、耳かきのしすぎです。
耳の穴は、皮膚でできているので、綿棒で耳穴をゴソゴソかき出すような耳かきの方法や、頻繁な耳かきで、刺激を受けることでかゆみが出ていると考えられます。

●症状
チクチク感、耳かき後のヒリヒリ感 など
●外耳道湿疹・外耳道炎などによる皮膚のトラブル
耳掃除のし過ぎや、逆に不潔になっていること、中耳炎で耳がジクジクと湿った環境が続いたりすると、耳穴が感染を起こしかゆみが出てしまいます。
また、耳栓やイヤホン、整髪料などにかぶれて、耳穴の皮膚トラブルが起きていることも考えられます。

●症状
湿疹、ジクジク、耳穴の入り口が赤い、耳の中の痛み など
●外耳道真菌症
耳穴の近くまで洗浄剤で洗っていたり、耳掃除をし過ぎていたり、中耳炎のジクジクが続いていたりすることで、真菌(カビ)に感染することがあり、強いかゆみが出ることがあります。
耳穴は、湿った状態になりやすいうえ、なおかつ日本は高温多湿な季節があるので、外耳道真菌症は日本人がなりやすいトラブルとされています。

●症状
白っぽい耳だれ など
3.耳の内側がかゆい!あなたの原因別対処法
耳の内側のかゆみ、心当たりのある原因はありましたか?
原因別に対処法を紹介します。
●耳かきのしすぎ
耳垢は、新陳代謝によって自然に外に排出される機能が、ヒトには備わっています。
頻繁に耳かきすることで、かえって耳垢を奥に押し込めてしまったり、耳の中に傷をつけてしまい、かゆみの原因になってしまいます。
耳かきをしたいと思ったときには、自分で耳かきをするのではなく、耳鼻科を受診して耳垢を取ってもらいましょう。
半年に1度くらい耳掃除をしてもらいに受診するのがお勧めです。
●外耳道湿疹・外耳道炎などによる皮膚のトラブル
自分で耳かきや綿棒でごしごしとこするような耳掃除をひかえ、耳に触れるものは清潔にするようにしましょう。
注意点をまとめました。
- 耳栓やイヤホンを清潔にする
- 耳の中をこすらない
- 耳掃除は耳穴の入り口をぬぐい取るくらいにする
かゆみが我慢できないときには、耳穴の入り口付近だけ、市販のかゆみ止め軟膏を塗りましょう。
かゆみ止めを3~4日塗っても治まらないときや、かゆみが強いとき、痛みや耳だれがあるときには早めに耳鼻科への受診をおすすめします。
●外耳道真菌症
外耳道真菌症に限らず、真菌症にかかるときには、身体の免疫力が下がっている可能性があります。
- 一枚羽織ったりして、身体を出来るだけ冷やさない
- ヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べる
- ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
などして、免疫力を上げましょう。
外耳道真菌症にかかってしまった場合の応急処置としては、2点あります。
- かかない
- 小さな氷をガーゼなどに包んで耳の周りを冷やす
かゆみが強いので、早めに耳鼻科を受診しましょう。
4.耳の外側がかゆい!その原因と症状は?
耳の外側がかゆいというとき、以下のような原因が考えられます。
●乾燥や刺激物の影響
耳の皮膚も乾燥してかゆみが出ることがあります。
また、耳は様々なものに触れる機会が多いので、刺激を受けてかゆみが出ていることが考えられます。
例えば、髪の毛、シャンプーや整髪料、帽子、枕が刺激になり得ます。

●症状
赤み、乾燥、湿疹、粉ふき、ジクジク など
●皮膚炎
耳も皮膚なので、皮膚炎が起こる可能性があります。
例えば、アトピーの症状や、皮脂が多い部分に出る脂漏性皮膚炎などの症状である可能性もあります。
また、シャンプーや整髪料、ピアスなど皮膚に触れたものにかぶれてかゆくなっている可能性も考えられます。

●症状
肌の乾燥 など
5.耳の外側がかゆい!あなたの原因別対処法
耳の外側がかゆいとき、心当たりのある原因はありましたか?
原因別に対処方法を紹介します。
●乾燥や刺激物の影響
乾燥や刺激の原因となっているものを耳に当たらないように、また、顔と同じように、化粧水つけてあげるのもおすすめです。
その他、以下に気をつけてみましょう。
- 耳の上にチクチク刺さるような長さの髪の毛を切る
- 枕カバーを清潔にする
- 整髪料は耳にベトベトつかないように適量にする
- シャンプーをしっかりすすぐ
- 顔の化粧水を耳にも使う
●皮膚炎
かゆみや赤みがある場合、殺菌や炎症、かゆみを抑える作用のある市販の塗り薬を、薬剤師などと相談しながら使ってみましょう。
ジクジク、赤み、かゆみがひどいようであれば、躊躇せず皮膚科へ受診しましょう。
また、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎などで、すでに通院している場合には主治医の指示に従ってください。
6.最後に
耳がかゆい!というとき、不快でついかきたくなってしまうかもしれませんね。
かいたときにはスッキリするかもしれませんが、状態を悪化させたり、かゆみを長引かせたりと、逆効果です。
自分で出来る対処法を試しても良くならない場合は、耳鼻科を受診しましょう。
※この記事を執筆いただいた専門家の方
執筆:助産師 保健師 看護師 座波朝香
病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通。
ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。
※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。