【あなたの血管年齢は何歳?】血液をサラサラにして体の中から若返ろう!
この記事の監修専門家
血管年齢、肺年齢、骨年齢など、近頃体の状態を知る指標として○○年齢という言葉を聞く機会がありますが、それってつまりどういうこと?何に悪いの?と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
私もその一人です!
今回は、その中でも、「血管年齢」について、基本的なことから、血管年齢が高くなる原因、それによって引き起こされる危険性だけでなく、老化した血管を若返らせ、血管年齢を下げる方法など、具体的な方法をご紹介します!
1.血管年齢とは?
血管年齢とは、血管の老化度合いの目安を示す指標です。血管の硬さを表しており、血管年齢が高いと、それだけ血管のしなやかさが失われているということになります。
血管は、年齢とともに老化します。弾力性が失われて硬くなったり、血管内に様々な物質が沈着したりして、血液の流れが滞ってくるのです。
血管には、血流の圧力を受け止める役割があります。しかし、血管が硬くなると血液を受け止めきれず、血管に傷がつきやすくなります。血管に傷ができると、それはいずれカサブタのようになり、「血栓」と呼ばれるものができてしまいます。
その血栓が血液の流れを悪くしまう一因となるのです。これまでは、40代から加齢とともに血管年齢が上がるといわれていましたが、最近では20代、30代の若者でも血管年齢が高くなる人が増えています。
血液の流れが悪くなる場所によっては、脳梗塞・心筋梗塞といった病気に発展することもあるので、注意が必要です。
2.当てはまる人は要注意!血管年齢が老化する原因
血管年齢の老化の原因は、高血圧、食生活の乱れ、運動不足、ストレス、喫煙、肥満など日常生活の不摂生が挙げられます。それらは、どのように血管年齢の老化に関わっているのでしょうか?順を追ってみていきましょう。
●高血圧
高血圧とは、血管に過度な負担をかけながらも、心臓から無理やり血液を押し出している状態のことを言います。傷んだ血管をカバーするために、血管の壁はさらに厚くなり、血管の弾力性が失われてしまいます。
こうした血管の抵抗によって、血液が流れにくくなると、心臓はさらに強い力で血液を送ろうとし、またそれに血管が抵抗・・・ そんな悪循環が起きてしまうのです。
●食生活の乱れ
バランスが乱れ、糖質や脂質を過剰に摂りすぎたり、消化吸収をコントロールする食物繊維が不足したりすると、中性脂肪や悪玉コレステロール、血糖が血液中に過剰になり、血液をドロドロにしてしまいます。また、抗酸化作用を持つ食品が不足すると、カラダの中の酸化が進み、血管のしなやかさが失われる原因にもなります。
●運動不足
運動不足になると、脂肪の蓄積による肥満や心肺機能の低下による息切れや脈拍数の増加など多くの弊害がおこります。これらの弊害による血液循環の悪さが血管を硬くし、血管年齢の老化を進めてしまいます。また、これらの弊害によって、先述した高血圧になってしまったり、血中脂質値や血糖値が上がってしまうこともあります。そうなると、さらに血管は硬くなり、血管年齢を高めてしまいます。
●喫煙
喫煙をする人は、血管年齢が高い傾向があります。その理由は3つあります。
1つ目は、喫煙をすることで、血管が収縮し高血圧に繋がるということ。
2つ目は、タバコに含まれるニコチンが血管を傷つけ、血管の柔軟性が失われていくということ。
3つ目は、ニコチンによって作り出される酸化悪玉コレステロールによるものです。
コレステロールには善玉と悪玉があります。このうち悪玉コレステロール(LDL)が活性酸素と結びつくと酸化悪玉コレステロールになります。さらに、喫煙は、酸化悪玉コレステロールを作るだけでなく、善玉コレステロール(HDL)を減らしてしまいます。
そのため、喫煙習慣も血管の老化を急激に進めてしまう可能性があるのです。
●ストレス
実年齢にかかわらず血管年齢が高い人が増えている原因として、「ストレス」が挙げられています。
精神的ストレスが原因で、緊張状態が続いたり、睡眠不足が続いたりすることによって、交感神経が優位となり、血管が収縮してしまいます。血管が頻繁に収縮し硬くなると、血管年齢を老化させることになります。
また、過度にストレスがかかるとホルモンバランスが乱れてしまいます。その状態が続くと、血液中のコレステロールや血糖が過剰になり血液がドロドロ状態となり、血管年齢を高めてしまうのです。
あてはまる項目はありましたか?少しでも思い当たるところがあったなら、注意が必要です!
3.血管年齢の老化が進むと現れる危険性
血管年齢の老化が進むと、血管のしなやかさがなくなり、硬く傷つきやすくなります。その傷を修復するため血栓ができ、血液の通り道が狭く、詰まりやすい状態になってしまいます。これを「血行不良」と言います。では、血行不良が続いた体はどのような危険にさらされてしまうのでしょうか?
●肌トラブル
血管年齢の老化が進むと、女性の敵である肌荒れや、乾燥肌、シワを引き起こしやすくなります。
血液は毛細血管を流れることで、酸素や栄養素など必要な物質を細胞へ送り出し、反対に細胞から出た二酸化炭素や老廃物を血液に戻します。肌に与える栄養素を運ぶのが動脈の役割で、新陳代謝のために出た老廃物を運ぶのが静脈やリンパ管です。
しかし、血管が老化しこの流れが滞ると、細胞が生きるために必要な酸素や栄養素が体のすみずみまで届かなくなり、干からびた状態になってしまいます。
●心疾患や脳疾患など大病を引き起こす
血管年齢が高くなると、気づかないうちに動脈硬化を加速させてしまいます。
血管のしなやかさが失われ、血管年齢が高くなると、心筋梗塞、脳卒中、狭心症など日本人の死因の多くを占める心疾患や脳血管疾患を引き起こす危険性が高まります。
●冷え性
血行不良は冷え性を引き起こす原因にもなります。人の体が体温を維持できるのは、代謝によって温められた血液が全身を巡っているためです。しかし、血行不良になると、体中に行き渡る前に血液が冷えてしまうのです。そのため、体温調節ができず冷え性となります。
血管年齢の老化が進み、血行不良になると、様々なトラブルがでてきてしまいます。できるだけ改善しなければいけませんね!
4.自宅でもできる!血管年齢の測定方法
血管年齢の測定は、病院で行うものと、自宅で行えるものがあります。
●病院
血管年齢の測定・検査は、加速度脈波計の測定と脈波速度検査の2つの方法があります。
加速度脈波計の測定では、指の脈拍を診て、心臓から末端までの血液のスピードを測定し、血管年齢を推定するというものです。
脈波速度検査は、両腕の脈と、両足首の脈を診て、大動脈から両足首に到達する血液のスピードを測定し、血管年齢を推定します。
ただ、これらの測定方法は、統計を使っておおよその年齢を推定している指標であり、持病を持っている方などは、正しい血管年齢が出ないこともあります。持病がある、血管年齢が高いなどの不安があるときは、頸動脈エコーや血液検査をおすすめします。特に頸動脈エコーでは、超音波で実際の血管内を調べ、リスクを確かめることができます。
加速度脈波計 | 指の脈拍を診て、心臓から末端までの血液のスピードを測定し、血管年齢を推定する |
脈波速度検査 | 両腕の脈と、両足首の脈を診て、大動脈から両足首に到達する血液のスピードを測定し、血管年齢を推定 |
頸動脈エコー | 超音波で実際の血管内を調べ、動脈硬化のリスクまで確かめることができる |
血液検査 | 血圧、コレステロール、血糖値等の高さで推定 |
●自宅で行う場合
自宅で行う場合は、自宅用の血圧計の測定値でも、平均血圧と脈圧を計算することで、血管年齢が高いか低いかいを知ることができるので、自宅に血圧計がある方は試してみてください。
平均血圧は、末梢系の血管の動脈硬化が進んでいる可能性がわかり、脈圧は、大動脈の動脈硬化が進んでいる可能性がわかります。
算出の仕方は下記です!

■平均血圧=(上の血圧-下の血圧)÷3+下の血圧
値が90以上なら末梢系血管の動脈硬化のリスクが高く、要注意です。

■脈圧=上の血圧-下の血圧
値が60以上なら大動脈の動脈硬化のリスクが高く、要注意です。
5.血管年齢を下げ、若返らせる方法
血管が若返ると血管が柔らかくなり、血液の流れがよくなります。そのことが、血管年齢を下げ、若返らせることにつながるのです。
では、そのような状態を目指すためには、具体的に何をしたら良いのでしょうか?
●運動で改善する
手軽に行えるウォーキングなど、体にゆっくり酸素を取り込める有酸素運動が効果的です。脂肪が燃焼され、血液中の脂質や糖質を減らしたり、血管のすみずみまで酸素がいきわたることで、血管の状態を改善し、強くしなやかにしてくれます。
また、家事の合間、通勤途中、オフィスで、食後のひと時、寝る前など毎日ちょっとした合間に「動かせるところを動かす」だけでも効き目があります。手軽に出来る簡単な手足の運動は下記です!

かかとの上げ下げ・つま先立ち・つま先階段歩き・早歩き・足首回しなど
●食事、食生活の改善法
ついつい、野菜を食べずに偏食がちだったり、塩分が多い食事や、アッサリよりコッテリを選んでいませんか?
以下の食材や栄養素を積極的に摂るようにし、まずは食生活を改善して行きましょう!
●マッサージ、ストレッチをする
ゆっくり呼吸をしながら、気持ちのいい程度のストレッチをすると、血管にある平滑筋という筋肉内にあるコラーゲンが刺激されて、糖化した古いコラーゲンが新しいコラーゲンに生まれ変わります。
筋肉内のコラーゲンが柔らかくなることで、平滑筋自体も柔らかくなるので、血液が筋肉内に流れ込むようになり、栄養と酸素を送ってくれるようになるのです。
●禁煙する
タバコ1本の喫煙で30分の血管収縮が起こるので、血液の流れが悪くなり、自分で血管の老化を進めているようなものです。本数を減らしてみるなど、できることから少しずつ改善していきましょう。
取り入れやすいものと取り入れにくいもの、人によって様々だと思います。
まずは実践しやすいものから積極的に試してみましょう!
6.最後に…
血管の老化は、食生活の改善や運動をすることで食い止めることができます。
血管が若くなり血流がよくなると、私たちの体をつくる細胞に大切な酸素や栄養素を届けてくれるので、細胞が活性化し体全体が元気になります。
血管年齢の若返り方法を生活に取り入れながら、健康な体と心を目指しましょう!
※この記事を監修して頂いた専門家の方 監修:株式会社とらうべ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※監修している内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、監修者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 専門家監修セルフチェック(11) サプリメントマイスター(108)
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