【ひざに痛みが生じやすい人】ってどんな人?
1.はじめに
同じ年齢でもひざの痛みに悩んでいる人とそうでない人がいます。
ひざの痛みが出やすい人は、どのような人なのでしょうか?
どのような違いがあるのかみていきましょう。
2.ひざの痛みにつながる動作
急に立ち上がる・座る・止まるなどの急激な動作は、ひざに負担がかかります。
また、次のような動作は、ひざの痛みにつながります。
- 猫背で歩く、ひざを伸ばさないで歩く
- 左右の足の長さが異なった状態で歩いている
- ひざを軽く曲げた状態での動作が多い
- いつも同じ肩にバックをかけるなど、重心が左右どちらかに偏ったまま立ったり、歩いたりしている
- O脚・X脚である
- サイズの合わない靴や靴底が硬いものを履いている(ひざへの衝撃が強くなる)
- 横座りをよくする
このほかにもひざの痛みにつながる要因があります。詳しくみてきましょう。
①.中高年の女性
ひざの痛み(ひざ関節症)は、40~50代の女性に多く発症しています。
これは、更年期によって女性ホルモン分泌が低下することが影響していると考えられます。
②.過度な運動
スポーツの中には、ひざにひねりや大きな衝撃が加わるものもあり、ひざへの大きな負担となります。
とくに練習や試合では、日常では行わないような姿勢やバランスを無意識にとることになります。
その結果、瞬間的にひざに大きな負荷がかかったり、継続的に負荷がかかって、ひざ周りの筋肉や靭帯、骨などに損傷を起こし、痛みを生じさせます。
運動によって起こるひざの痛みのひとつとして、「スポーツ障害」があります。
これは、十分な休息をとらずに運動を行って、ひざを酷使してしまうことが原因で、特定の部位に疲労がたまり、筋肉に炎症が起きて痛みが生じます。
若いころに運動をしていて、しばらくブランクがあり、年齢を経てスポーツを再開したとき、昔のまま身体が動くと思って無理をすることで、痛みが生じることがあります。
また、ウォーミングアップが不十分だと、筋肉や関節が硬くこわばって動きも悪いままになり、ひざに衝撃がかかります。
軽いランニングやストレッチなどの軽い準備運動をすると、身体が温まり、血行が良くなります。
すると、筋肉は柔らかくほぐれて、衝撃を吸収する力も高まります。
③.仕事などで不適切な姿勢や動作をすることが多い
ひざに「荷重」「衝撃」「ひねり」などの無理な動作は、膝の痛みの原因になります。
仕事などで無意識のうちにこのような動作が積み重なると、ひざに負担がかかり、痛みが現れます。
接客・警備など立ちっぱなしの仕事や、重い荷物を持ったり、肉体労働で無理な姿勢をとることが多い人は、ひざへ負担がかかりやすい人です。
また、正座をする人、しゃがむ姿勢を取ることの多い農作業なども負担がかかっています。
④.運動不足
ひざ関節は、ひざの曲げ伸ばしをする動作に関係する筋肉によって保たれています。
おもに大腿四頭筋とハムストリングスです。
ひざを動かさないとこれらの筋肉が衰え、たまにひざを動かした際に、ひざに過度な負担がかかって痛みが出ます。
筋力や身体能力が低下した状態を「サルコペニア」といいますが、この原因は、加齢、食生活、そして運動不足といわれています。
普通に生活していても40歳頃から筋肉量がだんだん減少していきますが、加齢や肥満によりひざの痛みが出て自宅にこもりがちになると、運動不足を加速させてしまうという悪循環が起こります。
⑤.締めつけが強い衣服を着る
ピッタリサイズのタイツやピチピチのパンツは、血行不良がおき、ひざを冷やします。
また、ウエストがぴったりしているパンツは、腰と股関節の柔軟性がなくなって、ひざにも悪影響を及ぼします。
ひざ周りの筋肉を硬く緊張させて血行を悪くさせるためです。
血液がうまく流れないと、疲労物質や炎症を強める化学物質がひざ関節内にとどまり、炎症を促して痛みや腫れを起こします。
また、冷えることで靭帯などの組織も硬くなり、柔軟性が低下して、ひざに痛みが出やすくなります。
衣服は、ワンサイズ大きめのタイツやゆとりのあるパンツを選びましょう。
タイツよりもスパッツの方がひざへの負担は軽減されます。
6.肥満
栄養のかたよりや食生活の乱れは、肥満につながります。
肥満による体重増加は、ひざに負荷を与え、ひざを傷める原因になります。
平坦な道を歩いているだけでも、ひざには体重の2~3倍の負荷がかかっています。
以下のような食習慣は肥満につながります。
- 脂っこいもの、甘いもの、炭水化物など高カロリーの食品を好む
- 食べすぎ・飲みすぎに気がつかない
- 朝食を抜く、食べる時間がバラバラなど、食事が不規則
- 夜遅く食べる
- 早食いやながら食い
- 好きなものばかり食べるなど、栄養に偏りがある
3.最後に
毎日使っているひざ関節、日常生活を見直して、ひざにやさしく過ごしましょう。
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※この記事を監修して頂いた専門家の方 監修:南部 洋子(助産師、看護師)
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南部 洋子

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 看護師(35)
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