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【助産師が解説】生理がこない…その原因と対処法は?

  • 最終更新日:2018年6月22日
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監修者・女性

この記事の執筆専門家

助産師 保健師 看護師 座波朝香 (株式会社とらうべ)

 

病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通。

※本記事は、看護師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

生理がこない…毎月くるはずの生理がこないと不安になりますよね。

 

遅れているだけ?それとも妊娠?まさか病気!?様々な不安を、助産師が解消!原因と適切な対処法を紹介します。

 

2.生理が来ない!考えられる原因は何?

「生理が来ない」という場合、色々な理由が考えられます。

 

病気の場合もあれば、病気ではない場合もあります。

 

例えば、生理がこない原因には以下のようなことがあります。

 

○妊娠したもしくは産後である

妊娠した場合や産後は、排卵も月経もストップします。

 

これは、妊娠中、赤ちゃんを子宮で育てたり、産後、母乳を作って子育てに専念したり妊娠前の身体に戻すことを優先に、女性ホルモンが働くためです。

 

○更年期に入った

更年期である45~55歳頃になると、卵巣の働きが終わりに向かっていきます。

 

すると、定期的にあった排卵がなくなることで、月経の周期が乱れてきます。

 

○ストレス

生理の乱れは、自分が気づかないうちに感じているストレスが原因で起こることが意外に多いです。

 

  • 転職や引っ越しをして生活環境が変わった
  • 職場や学校の人間関係が複雑…
  • テスト勉強や試験が続いている

 

思い当たることはありませんか?

 

月経を起こさせる最高司令部である脳(視床下部:ししょうかぶ)は、ストレスにとても繊細に反応します。

 

最高司令部から出ているホルモンが減ってしまい、生理がこなくなる場合があります。

 

○栄養不足

女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンは、脂肪(コレステロール)を原料としてつくられます。

 

そのため、欠食や、過剰なダイエットによって、極端脂肪が減ってしまうと、女性ホルモンをうまく作ることが出来ない状況になっていることがあります。

 

すると、月経を起こさせる仕組みの歯車が狂ってしまい、生理が来なくなってしまいます。

 

○運動のし過ぎ

部活動やダイエットのために激しい運動をする場合、エネルギーの消耗が多すぎ、結果として、身体は栄養不足に陥ることで、生理が来なくなることがあります。

 

○やせ過ぎ

やせ過ぎということは、身体にある脂肪も少ないという状態です。

 

すると、女性ホルモンの原料も不足してしまいます。

 

また、やせ過ぎていると、月経の最高司令部から出ているホルモンも減ってしまうといわれています。

 

○生まれつきの病気

まれですが、もしも、18歳を過ぎても「初経がない」という場合には、生まれつきの病気があるかもしれません。

 

生まれつきの病気で初経がこない原因は様々ありますが、例えば以下のようなことです。

 

●子宮発育不全

正式な病名ではないが、胎児が男の子になるか女の子になるかの、分かれ道で異常がおこったり、途中で子宮の発育が止まったために正常に機能しないものを指している。

 

●子宮奇形

胎児期に、子宮がつくられる段階で形の異常があるもの。たとえば、子宮はあっても膣が閉じていて経血が排泄されないなど。女性の5%にみられ、奇形の形は、様々である。

 

3.「月経周期」を確かめてみよう

「生理が来ない」といっても、すぐに妊娠や病気とは限りません。

 

正常な月経周期には幅があり、少し遅れているだけということもあります。

 

また、間違った月経周期の数え方をしている場合もあります。

 

まずは月経周期を正しく数えてみましょう。

 

○正しい月経周期の数え方

月経周期は、前の月経が「始まった日」から数えて、次の月経が「始まる前日」までの日数です。

 

よくある間違え方ですが、前の月経が終わったときから、次が始まるまでではありません。

 

例)

前回の月経の初日が31日で、

次の月経の初日が331日の場合→30日周期

【上記の図解】

 

○月経周期の正常と異常

正常な月経周期には幅があります。また、個人差もあります。

 

以下のように正常な月経周期を外れると、いわゆる「生理不順」という状態です。

 

●正常な生理

月経周期2538

 

●早く来る生理不順

月経周期24日以内(頻発月経)

 

●遅く来る生理不順

月経周期39日以上(希発月経)

 

希発月経(月経周期が39日以上)を繰り返すときには、婦人科を受診しましょう。

 

希発月経を繰り返していくうちに、徐々に周期が伸びていくと、3か月以上月経がない「無月経」になってしまうことがあります。

 

卵巣や月経の司令部で異常が起こっている可能性や、甲状腺など婦人科以外の病気が原因になっている場合もあります。

 

いずれにしても「無月経」を放っておくと、不妊症の原因になったり、その他の病気を誘発する可能性があるので注意が必要です。

 

4.生理が来ない!原因別の適切な対処法

どれくらい月経周期が遅れているのかを確認したら、原因別に対処をしましましょう。

 

○妊娠したもしくは産後である

●妊娠した

「もしかして妊娠した?」とソワソワする人もいるでしょう。妊娠を望んでいる人もいればそうでない人もいるはずです。焦りや不安でたまらなくなりますよね。

 

まずは、落ち着いて上記で紹介したように、正しく月経周期を数えて、予定の日からどれくらい遅れていているのかを確認してみましょう。

 

もし、生理が来るはずだった予定日から1週間以上が過ぎていて、妊娠の可能性がゼロではないときには妊娠検査薬で調べてみましょう。

 

ただ、妊娠検査薬は100%ではありません。正確に妊娠したかどうかは産婦人科を受診しましょう。

 

●産後

産後に生理が再開する時期は、様々な要因が関係しており、いつ、と決まっていません。

 

まずは、産後のホルモンバランスを整えるために、育児で自分の食事が疎かになりがちですが、しっかり栄養バランスの取れた食事をし、赤ちゃんが寝ている間に自分も出来るだけ休養するようにしましょう。

 

明確な基準はありませんが、産後1年以上、もしくは卒乳してから3ヶ月以上生理がこない場合は、産婦人科を受診してみましょう。

 

○更年期に入った

更年期の主な症状は下記です。

 

  • 顔のほてりやのぼせ、発汗
  • イライラ、不安
  • 頭痛、耳鳴り

 

40代に入ってから、このような症状が続くときは、更年期の症状である可能性があります。

 

急に生理が止まる、というものではなく、閉経する前数年間で、徐々に卵巣の機能が低下し、それによって不規則なホルモンバランスになり、生理も不安定になっていきます。

 

生理が完全に止まって1年以上経過すると、閉経とみなされます。

 

ただし、完全に妊娠の可能性がなくなったわけではないので、閉経後も数年間は避妊しておいたほうがいいでしょう。

 

更年期はホルモンバランスが不安定になるため、バランスのとれた食事質の良い睡眠適度な運動を心がけ、生活リズムを整えましょう。

 

そのことが、更年期のゆらぎを抑えます。

 

○ストレス

ストレスは、自覚することが難しいという人も多いでしょう。

 

環境の変化や、悩みや心配ごとがあるときに、以下のことを意識します。

 

  • これまでの食生活、睡眠、運動、趣味などの自分のリズムを出来るだけ崩さないようにする
  • 睡眠をしっかりとって、疲れやストレスをリセットする
  • 悩みや心配ごとは、周囲の人に相談するなどして、なるべく早めに解決したり、長期間自分ひとりで抱え込まないようにする

 

自分自身をいたわることが、生理のリズムを整える近道です。

 

○栄養不足

極端な食生活を避けるために、以下のようなことに取り組んでみましょう。

 

  • 欠食は避けて、朝、昼、晩の三食をきちんと食べましょう
  • 毎日、決まったものを食べるのをやめる
  • 一度の食事で、主食・主菜・副菜※を摂るように心がける

 

※主食、主菜、副菜

●主食:ごはんなど、炭水化物(エネルギー源)

●主菜:肉や魚、卵、大豆など、たんぱく質(体をつくる材料)

●副菜:野菜や海藻など、ビタミン・ミネラル(体をつくるサポート、ストレスや疲れに強い体に整える)

●その他:乳製品のカルシウム(骨をつくる材料)、果物のビタミン・ミネラル(体をつくる材料・ストレスや疲れに強い体に整える)

 

○運動のしすぎ

激しい運動やトレーニングをする際は、基礎体温の測定し、そこから体重や体脂肪の管理が必要です。

 

■基礎体温の測り方

【体温計】

①.朝目が冷めたらすぐに基礎体温計を手に取る

②.寝たままの状態で、基礎体温計を舌の裏の中央部分の筋がある部分に挟む

③.計測音が鳴ったら、基礎体温計を口から取り出し、数値を確認する

 

出来るだけ毎朝同じ時間に測るようにしましょう。

 

また、動いてしまうと体温が上る可能性があるので、なるべく寝返り等せずに測りましょう。

 

■基礎体温のグラフをつくろう

基礎体温を測ったら、グラフに記入しましょう。

【グラフの写真】

月経初日を第1日として、測った体温をマークして、マークがある程度溜まってきたら線でつなぎます。

 

1ヶ月だと、その時の体調等に左右される可能性があるので、2~3ヶ月続けて測りましょう。

 

基礎体温を測定して、排卵の有無を確認し、適切な運動量や食事の量を設定することが大切です。

 

体調に合わせて運動や食事を自分で管理が難しいので、専門家に相談するのも1つの方法です。

 

生理のない期間が長引くと、それだけ回復に時間がかかったり、難しくなってきますので、生理周期に変調があったら、早めに婦人科を受診しましょう。

 

○やせ過ぎ

「太っている」という自覚が間違っている場合や、体格の理想、目標がストイックすぎていませんか?

 

BMIという、体格指標で客観的に自分の体格を見直してみましょう。

 

■BMI計算方法

BMI=体重(Kg)÷(身長(m)×÷身長(m÷))

 

■肥満度の目安「BMI

●18.5未満    ・・・痩せている

●18.5~25.0未満・・・標準

●25.0~30.0未満・・・肥満(1度)

●30.0~35.0未満・・・肥満(2度)

●35.0~40.0未満・・・肥満(3度)

●40.0以上 ・・・肥満(4度)

 

BMIが18.5より低いと「やせ」の状態です。

 

あまり痩せすぎると体のホルモンバランスが崩れてしまい、それが生理のリズムにも影響してしまいます。

 

もしダイエットをしているのならば、自分の適正の数値を知った上で目標を設定しましょう。

 

痩せすぎは逆に体に悪影響です。

 

○生まれつきの病気

18歳になるまでに一度も生理がこない場合は、医師に受診して相談しましょう。

 

治療としては、女性ホルモンの不足であれば、薬物療法や、子宮奇形の場合、手術の可能性もあります。

 

生理がこない…不安にならないために、普段から心がけること

 

5.生理が来ない…不安にならないために心がけること

 

○生理が始まったら記録を始めよう

普段から、生理がいつはじまっていつ終わったのか等、しっかり記録をしておくようにしましょう。

 

もし、生理が遅れて受診が必要になったときに、病気かどうか等の大事な判断材料になります。

 

記録するポイントは以下のようなことです。

 

  • 月経が始まる予定は何月何日だったか
  • いつ月経が始まり、いつ終わったのか
  • 月経血の量はどうだったのか?
  • 生理痛はどうだったのか?

 

自分の周期がわかったら、以下の記録もつけておきましょう。

 

  • 次に月経が始まるのはいつか
  • 予定よりも早かったり遅れたりした場合、どの程度ずれたのか

 

○規則正しい生活をする

原因別の対処法でも紹介していますが、生理のリズムを整えるには、

 

  • 1日3食、主食、主菜、副菜のバランスのとれた食事をする
  • 夜更かしなどをせずにしっかり睡眠時間をとる
  • ウォーキングなどの適度な運動をする

 

といった、規則正しい生活をこころがけるのが一番です。無理をしないように、健やかに生活しましょう。

 

6.最後に

女性の身体は繊細です。

 

無理をしている自覚がなくても「生理が来ない」というのは身体からのサインです。

 

月経周期が女性のバロメーターになっているともいえますね。

 

サインを見逃さず、生理が来ないときにはきちんと対処していきましょう。

 

※この記事を執筆いただいた専門家の方

女性専門家

執筆:助産師 保健師 看護師 座波朝香

病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通。

・株式会社とらうべ

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

 

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座波朝香

座波朝香

【保有資格:助産師/保健師/看護師】今ある自分の健康を過信せず、折に触れて変わりゆく自分の身体を理解し、大切にしようと思ってもらえるような記事作成を心がけています。

この記事の執筆監修者の保有資格・企画 :

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