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【看護師が解説】生理が2日、3日で終わった…その原因と対処法は?

  • 最終更新日:2018年6月22日
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生理が2、3日で終わって驚いている女性の画像

 

監修者・女性

この記事の執筆専門家

助産師 保健師 看護師 座波朝香 (株式会社とらうべ)

 

病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通。

※本記事は、看護師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

生理が2日、3日で終わった…!というとき、「これっていつもの生理なの?」「生理じゃなくて、何かの病気の出血?」と、心配になりますよね。

 

生理がすぐ終わるときの原因と、適切な対処法を伝授します。

 

2.生理が2日、3日で終わった…考えられる原因は何?

生理が続く日数は、「37日」が正常です。生理が短いというだけで、必ずしも病気ということではありません

 

ただし、生理が短いということは、何か問題があるかもしれません。

 

考えられる原因を一つずつ見てみましょう。

 

生理が2、3日で終わる、考えられる原因の画像

●卵巣の機能が落ちている

生理が短いというとき、何らかの理由で卵巣の機能が落ちていることが考えられます。

 

卵巣機能が落ちる自然な理由として、まず、閉経の年齢が近いことが挙げられます。

 

一方、まだ若いのに持病やこれまでの病気の治療が原因で卵巣機能が落ちてしまう場合もあります。

 

★生理が短い・量が少ない以外の特徴

  • 50歳前後で閉経の年齢に近い
  • 月経周期が25日より短いことがある
  • 月経周期が38日より長いことがある
  • 突然ののぼせ、異常な汗、だるさなど、更年期特有の症状がある
  • 月経周期がバラバラ
  • 40歳未満。手術や化学療法、放射線治療を受けたことがある
  • 40歳未満。免疫抑制剤の治療が必要な持病がある

 

●妊娠の可能性

見逃してはいけないのが妊娠の可能性です。

 

妊娠初期には、正常な経過であってもごく少量の出血が出ることは、よくあります。

 

ですから、「気づかないうちに妊娠していた!」というケースでは、この数日の出血を生理と思い込んだまま過ごしてきたということも少なくありません。

 

★生理が短い・量が少ない以外の特徴

  • 月経周期がバラバラ
  • 最後の生理がいつだったかあいまい
  • 妊娠に心当たりがある(避妊失敗、避妊しなかった)
  • 下腹部に鈍い痛みがある
  • 吐き気や食欲が無いなど、つわりの様な症状がある

 

●ピルを飲んでいる

ピルを飲んで効果が出てくると、排卵が抑えられ、子宮の内膜が厚くなるのを防ぎます。

 

そのため、生理が短くなったり経血が少なくなったり、生理痛も軽くなります。

 

ピルは、このような作用を利用した、避妊や月経困難症の治療で使われるホルモン剤です。

 

★生理が短い・量が少ない以外の特徴

  • 生理痛が軽くなった
  • 生理前の不調(ニキビや生理前の腹痛、頭痛)が軽減した

 

●不正出血

月経周期とは関係がない時期に出血があるものを、不正出血といいます。

 

不正出血は、無いのが普通で「このタイミングで生理?」「いつもの生理となんだか違う」というように、生理なのかそうでないのか、あいまいな時には要注意です。

 

不正出血では、子宮の病気ホルモンバランスが崩れている場合、膣や子宮に炎症がある場合など、いろいろな異常が考えられます。

 

★生理が短い・量が少ない以外の特徴

  • 生理よりも鮮やかな赤色の出血(鮮血:せんけつ)
  • おりものに茶色っぽい出血がまざる
  • 性交後に出血しやすい
  • 月経周期がバラバラ
  • 月経周期が25日より短いことがある
  • 月経周期が38日より長いことがある
  • 生理痛が強い
  • 数日で出血が止まるが、繰り返し起こる

 

●器質性の異常

つまり、子宮のつくりや形に異常があることです。

 

たとえば、子宮の形に生まれつき奇形があったり、子宮内の手術を経験した後に子宮内の内側同士がくっついていたりすると、月経はあっても少量しか出血がでません。

 

このような場合、不妊症の原因になることもあります。

 

★生理が短い・量が少ない以外の特徴

  • これまで一度も婦人科の内診やエコーをしてもらったことがない
  • 生理痛が強い
  • これまで流産や人工妊娠中絶の手術を受けたことがある

 

●機能性の異常

子宮や卵巣の働きの異常、つまり、月経周期を整えるためのホルモンバランスに異常があることです。

 

排卵をしていない場合が多く、放っておくと月経が止まってしまうこともあります。

 

★生理が短い・量が少ない以外の特徴

  • 月経周期がバラバラ
  • 月経周期が25日より短いことがある
  • 月経周期が38日より長いことがある

 

3.生理が2日、3日で終わった…原因別の適切な対処法

生理が短くなる原因として、心当たりのあるものはありましたか?原因別に対処法をまとめましたので、紹介します。

 

生理が短くなる原因に対しての対処法をまとめたイラスト

●卵巣の機能が落ちている

★対処法

  • 45歳以上で、更年期特有の症状が軽いものなら様子を見る
  • 45歳以上で、更年期特有の症状がつらければ市販の漢方薬を試す
  • 45歳以上で、更年期症状がつらければ婦人科へ受診する
  • 40歳未満の場合には、婦人科へ受診をする

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など

 

●妊娠の可能性

★対処法

  • 最後の月経がいつだったか確認する
  • 最後の性交がいつだったか確認する
  • 上記2点の情報を確かめてから婦人科を受診する

 

●ピルを飲んでいる

★対処法

  • ピルの効果が表れている証拠。医師の指示のもと、目的に応じて内服を続けましょう

 

●不正出血

★対処法

  • 出血が始まった日と終わりの日をメモする
  • 出血のほかに症状があればメモする
  • 前の月経がいつ終わって、いつ始まる予定だったか確認する
  • 最後に子宮頸がん検診を受けたのがいつだったか確認する
  • 上記の情報をもって婦人科に受診する

 

●器質性の異常

★対処法

  • 出血が始まった日と終わりの日をメモする
  • 出血のほかに症状があればメモする
  • 前の月経がいつ終わって、いつ始まる予定だったか確認する
  • 最後に子宮頸がん検診を受けたのがいつだったか確認する
  • 上記の情報をもって婦人科に受診する

 

●機能性の異常

★対処法

  • 基礎体温を測る
  • 基礎体温が2相になっていて排卵しているかどうかをグラフで確認する
  • 基礎体温表をもって受診する

 

■基礎体温の測り方

基礎体温の測り方の手順を説明します。

 

基礎体温計と基礎体温グラフの画像

.朝目が覚めたら、すみやかに基礎体温計を手に取る

.寝たままの状態で、基礎体温計を舌の裏の中央部分の筋がある部分に挟む

③.計測音が鳴ったら、基礎体温計を口から取り出し、数値を確認する

 

なるべく毎朝同じ時間に測るのがポイントです。

 

また、動いてしまうと体温が上る可能性があるので、なるべく寝返り等せずに測ります。

 

目覚めたらすぐに測れるように、手の届くところに基礎体温計を置いておくとよいでしょう。

 

■基礎体温グラフを作ろう

基礎体温を測って、その記録2ヶ月ほど溜めたら、グラフを作りましょう。

 

基礎体温を測ってグラフ化する女性の画像

.測った基礎体温をマークする

.マークがある程度溜まってきたら線でつなぎ、折れ線グラフにする

.月経初日を第1日目として数字を記入する

.月経の始まった日、終わった日、月経以外に出血のあった日を記入する

.備考欄に体調について記載する。(例:風邪を引いて熱っぽいなど)

 

基礎体温の記録が短いと、体調等に左右されたり、上手に測れていなかったりする可能性があります。2~3ヶ月続けて測りましょう

 

4.最後に

「生理が2、3日で終わった…」という場合、もしかして、生活習慣の乱れで起こっている可能性もあります。以下の4つを心がけてみましょう。

 

  • ストレスをためないように休日はしっかりとリフレッシュする
  • 良質の睡眠をとって疲れをためないように風呂で身体を温めてから入眠する
  • 欠食や無理なカロリー制限はしない
  • ごはんやパン、肉や魚、野菜や海藻、果物など、様々な食品をバランスよく摂る

 

また、生理がすぐに終わったからといって、更年期によるものの様に、必ずしも病気ということではありません。

 

しかし、排卵をしていない場合や、なにか病気が隠れている場合もあります。

 

放っておかずに、考えられる原因を確認し、きちんと対処しましょう。

 

※この記事を執筆いただいた専門家の方

女性専門家

執筆:助産師 保健師 看護師 座波朝香

病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通。

・株式会社とらうべ

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

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座波朝香

【保有資格:助産師/保健師/看護師】今ある自分の健康を過信せず、折に触れて変わりゆく自分の身体を理解し、大切にしようと思ってもらえるような記事作成を心がけています。

この記事の執筆監修者の保有資格・企画 :

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