【管理栄養士が暴露!】筋トレにもグルコサミン?!その理由って?
1.はじめに
筋トレをしている方がその効果をさらに高めるために摂る栄養素と言えばアミノ酸やプロテインを思い浮かべるでしょう。
関節の健康維持に利用されるグルコサミンは筋トレの効果を高めるのでしょうか?
その理由に迫ります!
2.筋トレで関節が酷使される
筋力トレーニングとは、筋肉量や筋力、持久力の維持向上を目的とした運動を言います。
骨格筋に抵抗をかけることによって行います。
抵抗は、マシンなどによる油圧や空気圧、ゴムなどによる弾性、自分の身体を使った重力などが一般的です。
日本健康運動研究所によると、筋トレの原則として、次の6つが挙げられています。

①.過負荷(オーバーロード)の原則
筋力向上のためには通常筋肉にかかっている負荷以上の抵抗を与える必要があり、抵抗を外的に加えることで筋力の増大につながる。

②.漸増性負荷の原則
適応(その負荷に慣れる)してくる為に、さらに強い負荷を与えないと一層の筋力の向上につながらないので、一定の期間ごとに抵抗負荷の設定を変える必要がある。

③.継続性の原則
トレーニングによる効果は、継続しなくなると減少する(可逆性)ため、定期的に実施しなければ効果を維持できない。

④.意識性の原則
トレーニング中に、どこの筋肉を収縮させているかということを意識することで、著しい効果が生じる。

⑤.特異性の原則
目的の種目、動作に応じてトレーニングする部位、種目を選択する必要がある。

⑥.個別性の原則
個々の能力に個人差があるため、左右、上半身・下半身の筋力のバランスといった一人一人の特長に応じたプログラムを作成しなければ、効果が期待できない。
また、実施頻度は週に3~4回にし、1日は空けることが望ましいとされています。
習慣的に行っていると、このバランスが取れずに、過度な負荷をかけたり、自己流に走ってしまうことがしばしばあります。
筋トレを習慣的に行っている人は、少なからず関節の痛みを経験したことがあるのではないでしょうか?
- 過度な負荷のトレーニング
- 誤ったフォームで関節に負荷がかかっている
- 筋肉や脂肪が少なく負荷に対してクッションとなるものが少ない
このような原因により、関節に負荷がかかりすぎ、痛みとなっている可能性があります。
筋力を維持または向上させることは健康維持にも重要なことですが、正しく行い、また正しくケアすることがとても大切です。
3.筋トレとグルコサミンの関係
グルコサミンが筋トレの効果を高めるというわけではありません。
筋トレをすると、少なからず関節軟骨に負荷がかかり、軟骨のすり減りが早く進んでしまう可能性があります。
グルコサミンを体内で合成する能力は加齢とともに衰えていき、40代頃になるとその低下が加速するのですが、ピークは20歳ころと言われています。
筋力をつけることは関節への負荷を軽減することにつながりますが、激しい筋トレを継続して行っていると、合成する能力が低下するのに加えてすり減りが早くなってしまいます。
筋トレ習慣の中で身体のケアのひとつとして、グルコサミンを取り入れることが、将来関節痛を起こすリスクを軽減することにつながるという予防的な働きが期待できるのです。
4.摂り方のポイント
グルコサミンは、ブドウ糖(糖質の最小単位)とアミノ酸(たんぱく質の最小単位)から合成されるアミノ糖で、体内で作られる成分です。
グルコサミンとして口から摂取しても、ブドウ糖やアミノ酸に分解されて吸収されます。
そのため、必ずしも関節部に利用されるわけではありません。
とくに、食事に偏りがある場合には、別の働きに利用されてしまう可能性が高まります。
そのため、まずは食生活を整えたうえでサプリメントを摂りましょう。
筋肉を使った運動を習慣的に行っている場合には、糖質やたんぱく質を十分に補うことがとても重要です。
これらが不足すれば、筋肉が分解されてしまい、本来の目的を果たせないばかりか、摂ったグルコサミンもエネルギー源に利用されてしまいます。
バランスのいい食事に加えてサプリメントを補うことは基本です。
せっかく行っている運動を、長く効果的に続けるためには、正しい方法で行っているかどうか見直す機会を作りましょう。
もし、痛みが強い場合には中断することも大切です。
自分の身体の状態に合わせて健康な身体づくりを続けましょう。
※この記事を執筆いただいた専門家の方 執筆:管理栄養士 山本ともよ ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。 ※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。
株式会社とらうべ所属
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山本ともよ

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この記事の執筆監修者の保有資格・企画 : 管理栄養士(121)
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