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【鼻が痛い・・・】その原因と対処法を看護師が伝授!



 

監修者・女性

この記事の監修専門家

助産師、看護師 南部 洋子 (株式会社とらうべ)

株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。   

※本記事は、看護師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

「鼻が急にツーンと痛くなった」という経験はありませんか?

 

鼻は、意外に敏感で環境の影響を受けやすい部位でもありますので、痛みにつながることも多いです。

 

なぜ鼻が痛くなるのか、内側と外側で、その原因と対策を見ていきましょう。

 

2.~鼻の内側が痛い!~その原因と症状は?

鼻は、呼吸をするため、異物を防ぐ、空気の温度や湿度の調整、臭いを嗅ぐ、などの役割があります。

 

なぜ痛くなるのか、鼻の内側が痛いときの原因と症状を紹介します。

 

〇鼻のかみすぎ

鼻のかみ過ぎによって、痛みが出ることがあります。

 

鼻炎などで鼻を何回もかむと、鼻の奥の粘膜に傷がついてしまいます。

 

鼻をかむことによってウイルスや異物を体の外に出すのでかむことは大事ですが、力任せにかんでしまうと奥の方に鈍い痛みが出ます

 

耳に通じるような痛みが起こることもあり、場合によっては頭痛が起こることもあります。

 

○ドライノーズ(乾燥鼻炎)

空気が乾燥する時期に起こります。

 

鼻の中の粘膜にヒリヒリした痛乾燥した感じ不快感があります。

 

風邪や鼻炎に似た症状がでますが、皮がむける、鼻水がかさぶたのようになって、鼻血や粘膜の炎症を起こしたりすることもあります。

 

冷暖房の普及でドライノーズになる人が増えています。

 

○鼻毛の抜きすぎ

鼻毛を力いっぱい抜いたりすると、鼻の中の粘膜を傷つけてしまい、チクチクした痛みがでます。

 

〇鼻のいじりすぎ

鼻くそを取ろうと指を入れてほじったり鼻の中を爪で引っかいたりすると、鼻の中の粘膜に刺激を与えてしまいます。

 

また鼻の粘膜に触り過ぎて、化膿させてしまって痛みがでることもあります。

 

〇気温の変化

鼻の奥が急にツーンとするものです。

 

急激な気温の変化によって、鼻の粘膜が収縮してしまい起こります。

 

鼻血が出る場合もあります。

 

〇感冒(風邪)

鼻の奥でツーンとする痛みがおきます。

 

風邪の引き始めに多いのですが、風邪のウイルスが鼻の奥の粘膜に炎症を起こしているためです。

 

〇アレルギー性鼻炎

風邪と症状は似ていますが、鼻水が止まらない場合は、花粉症などのアレルギー性鼻炎の可能性があります。

 

ハウスダストなどが原因の場合は、1年中起こるものです。

 

〇慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

鼻の奥が重く痛みます。

 

鼻だけでなく目の奥や頬のあたりまで、重い痛みがある場合が多いです。

 

副鼻腔に病原菌が入って炎症を起こす病気です。

 

蓄膿症とも呼ばれていますので、鼻がつまった状態になります。

 

鼻から息が吸えず、口で呼吸してしまいます。

 

副鼻腔などの粘膜に炎症がおき、痛みがあります。

 

〇虫歯

鼻をいくら検査しても原因がみつからない場合、虫歯が原因の可能性があります。

 

奥歯と副鼻腔とは接しているので、虫歯から副鼻腔に細菌が入りこんで、鼻の腫れを起こしてしまうことがあるのです。

 

歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)といいますが、歯には症状が出ず鼻の中が痛くなります。

 

〇ヘルペス

ヘルペスは、口の中や口の周囲にできることが多いですが、免疫力が下がっているは、鼻の中にも出てしまうことがあります。

 

一度発生したら、神経の中に潜んでいるので体力が弱ったりするとすぐ再発してしまうので注意が必要です。

 

3.~鼻の内側が痛い!~あなたの原因別対処法は?

鼻の内側が痛い場合の、原因別の対処法を紹介します。

 

〇鼻のかみすぎ

正しい鼻のかみ方を覚えましょう。

 

ポイントは4つあります。

 

片方ずつかむこと
鼻をかむときは、口から息を大きく吸う
口を閉じて、ゆっくりと少しずつ小刻みに出す
一度に力を入れず、少しずつかむようにする

 

一度に両方ともかもうせずまた思いっきりかむのはやめましょう

 

〇ドライノーズ

鼻の粘膜の乾燥を防ぐことが大事です。

 

以下を心がけましょう。

 

  • 室内では、加湿器で湿度を保つようにする。
  • マスクには、濡らしたガーゼを当てる
  • 水分を十分飲むようにする
  • 鼻の穴に生理食塩水をスプレーする

 

〇鼻毛の抜きすぎ

鼻毛の働きは、外からの異物が入るのを防ぐものです。

 

ですから鼻毛は、抜くのではなく根元をカットしましょう。

 

粘膜を傷つけるとそこから雑菌が入りこみますので、ハサミもエタノールなどで消毒して清潔にしてください。

 

〇気温の変化の対策

温度差をなくすために、衣服の調整が出来る状態にしておくことが大事です。

 

冷え込むときは、マスクを使用する、カーディガンを持参してこまめに脱ぎ着するなどで対策をとりましょう。

 

また、朝起きたらすぐに体を動かして自律神経を目覚めさせることも大事です。

 

〇感冒(風邪)・アレルギー性鼻炎

まずは病気を治すのが先決です。

 

以下を心がけましょう。

 

  • 主食・主菜・副菜バランスの取れた食事をする
  • 早寝早起きを心がけ、ゆっくり睡眠時間をとる
  • 薄着はせず暖かくする

 

なかなか治らない場合は、内科を受診しましょう。

 

〇虫歯

虫歯を自力で完治させることはできません

 

心当たりがある人は、歯医者を受診しましょう。

 

〇慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

鼻の奥に痛みがなくても、黄色い鼻水が1か月以上続く場合には、耳鼻科で診察を受けましょう。

 

〇ヘルペス

ヘルペスは自然治癒することもありますが、完治することはない病です。

 

痛みがひどい場合は、医師の診察の上、薬などを服用します。

 

また、免疫力が下がっていると再発しやすくなりますので、十分な睡眠ンスの取れた食事を摂って体力の回復を図ってください

 

4.~鼻の外側が痛い!~その原因と症状は?

鼻の外側が痛い場合の、原因別の対処法を紹介します。

 

〇打撲

スポーツをしているとき、また転んだときなど、鼻を強打して鼻が腫れることがあります。

 

事故などでは、鼻だけでなく目や耳にも関係してくることが多いです。

 

また、ひどい場合は、鼻骨を骨折している可能性があります。

●鼻骨を骨折している場合の症状

触ると強い痛み(圧痛)、鼻出血、鼻の外側の変形 など

 

違和感がある場合は、早めに受診してCT撮影で診断してもらいましょう。

 

〇面疔(めんちょう)

面疔とは、目や鼻の周辺にできた毛嚢炎もうのうえん)という皮膚感染症の一種のことです。

 

カミソリや毛抜きによるムダ毛処理や、生活習慣の乱れなどで、免疫力が弱まっているときに、毛穴の奥にブドウ球菌や黄色ブドウ球菌が入りこんで赤くプツっと炎症を起こしてしまう病気です。

 

目の周囲から鼻の中は、薄い骨を隔てて脳と接しているので、髄膜炎や脳炎などを起こす可能性があるので、注意が必要です。

 

ニキビのように、芯がなく、触ると強いがあります。

 

〇にきび

鼻は、にきびが最も出やすい場所です。

 

皮脂に分泌が盛んで雑菌も入りやすく、痛みがでます。

 

暴飲暴食肌の汚れストレス疲労、などから起こりやすいです。

 

5.~鼻の外側が痛い!~あなたの原因別対処法は?

鼻の外側が痛い場合の、原因別の対処法を紹介します。

 

〇打撲

鼻に打撲を受けた場合、まずすぐに冷やしましょう。

 

濡らしたタオルでもいいですし、保冷剤をタオルでくるんで鼻に乗せてもいいでしょう。

 

冷えピタのようなものだと鼻の形に添って冷やせるのでおすすめです。

 

打撲の傷口が大きかったり、痛みが長く続くようならば、耳鼻科を受診しましょう。

 

痛み以外で、嘔吐意識がなくなる、などの症状がある場合は、脳に影響が出ている可能性もあるので、すぐに病院へ行きましょう。

 

万が一鼻が折れている場合、そのままにしておくと、そのままの形で骨が付いてしまい、見た目が悪く、鼻の通りも悪くなります。

 

1週間~2週間で骨がつきますので、早めに耳鼻科を受診しましょう。

 

〇面疔(めんちょう)

そのままにしておいても大抵の場合、1週間ほどで自然に治ってきます

 

いじったりつぶしたりしないようにしましょう。

 

痛みがズキズキと強い場合は、皮膚科を受診して、軟膏や抗生物質をもらうと早く治ります。

 

〇にきび

ニキビができたらいじってはいけません

 

ひどくなる前に皮膚科で適切な治療を受けましょう。

 

また生活習慣の見直しも大事です。

 

以下のことを注意してみましょう。

 

  • 毎日化粧を落としてから寝る
  • 毎日7時間以上睡眠をとる
  • タバコを控えるまたは禁煙
  • 甘いもの・お酒はほどほどに
  • 便秘にならないように、発酵食品や食物繊維を摂る
  • バランスのとれた食事を心がける

 

6.まとめ

鼻が痛いといっても、様々な原因があります。

 

まず内側か外側か、どの部分が痛いのかなど、しっかり確認しましょう。

 

紹介した対処法等を実践しても良くならない場合や、明らかに異変を感じた場合には、ためらわず、耳鼻科皮膚科、または外科を受診しましょう。

 

※この記事を監修して頂いた専門家の方

女性ドクター 監修:南部 洋子(助産師、看護師)

●資格:助産師・看護師・タッチケアシニアトレーナー
株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。
※監修している内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、監修者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。