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【看護師が解説】骨粗しょう症予防にイソフラボン!その理由って?

  • 最終更新日:2018年6月22日
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看護師が解説!骨粗相症予防にイソフラボン!その理由って?と言っている画像

 

監修者・女性

この記事の監修専門家

助産師、看護師 南部 洋子 (株式会社とらうべ)

※本記事は、看護師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

現在、女性の平均寿命と健康寿命には12年もの差があることがわかっています。

 

骨粗しょう症は、骨折によって寝たきりになるきっかけを作ってしまう可能性があり、健康寿命を阻むものでもあります。

 

そんな骨粗しょう症を予防する上で知っておきたいのがイソフラボンの効果です。

 

今回は、イソフラボンと骨粗しょう症の関係や予防法について解説します。

 

2.骨粗しょう症はなぜ起こる?

看護師が骨粗相症はなぜ起こる?と言っている画像

 

骨粗しょう症とは、骨の中がスカスカになってしまい、骨の強度が下がって骨折するリスクが高くなる病気です。

 

骨は、古い骨を破壊する骨吸収と、新しく骨がつくられる骨形成を繰り返していて、これによって弾力のある骨折しにくい強度を保っています。

 

しかし、このバランスが崩れて、骨形成よりも骨吸収のほうが上回ると、骨量が減少していき、骨粗しょう症になります。

 

骨粗しょう症は、自覚症状などがないことが珍しくありません。

 

つまずいて手やひじをついた、太ももを打った、くしゃみをしたなどのちょっとした衝撃で骨折し、判明することが多いようです。

 

3.閉経後の女性はなぜ発症しやすいの?

閉経後の女性はなぜ発症しやすいの?

 

骨粗しょう症は、50歳以上の女性の3人に1人が発症するといわれるため、とくに更年期以降の女性は注意が必要です。

 

では、それはなぜなのでしょうか?

 

女性は、閉経を迎えると、女性ホルモンである「エストロゲン」が急激に減少します。

 

エストロゲンには、骨形成を進める一方で、骨吸収を抑える働きがあります。

 

そのため、エストロゲンが減少すると、骨吸収が骨形成を上回り、急激に骨量が減少して骨粗しょう症を発症しやすくなります。

 

また、エストロゲンにはカルシウムの吸収率を高める働きもあります。

 

閉経によって分泌量が急激に減ると、腸管でのカルシウムの吸収が悪くなったり、カルシウムを助ける働きのあるビタミンDを作る作用が弱くなり、ますます骨粗しょう症を発症しやすくなります。

 

4.骨とイソフラボンの関係

骨とイソフラボンの関係と看護師が言っている画像

 

イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと化学構造がよく似ているため、「植物性エストロゲン」などと呼ばれたりします。

 

実際に、閉経後のエストロゲンが減少する時期に、イソフラボンは穏やかにエストロゲンの不足を補うように働いて、破骨細胞の働きを抑えたり、骨からカルシウムが溶け出すのを抑えることができるなどの研究報告があります。

 

5.骨粗しょう症を予防するために

骨粗相症を予防するためにと看護師が言っている画像

 

骨粗しょう症が見つかったり、骨折につながるのは高齢期が多いですが、骨量は更年期を過ぎたあたりから低下します。

 

また最近では、極端なダイエットや運動不足などにより、若い人でも骨粗しょう症を発症することがあります。

 

つまり、骨粗しょう症予防するためには、早いうちから骨量の減少を抑えることを意識する必要があります。

 

骨粗しょう症を予防するためには、定期的に骨密度検査を受けましょう。

 

また、運動と食事の2つの生活習慣を見直す必要があります。

 

①.運動

運動

 

骨粗しょう症を防ぐためには、骨に適度な負荷をかけ、強度を保つことが重要です。

 

そのためには、運動が欠かせません

 

運動によって骨に負荷をかかると、骨に微量な電流が伝わり、強さが増すといわれています。

 

また、骨の血液の流れをよくして、骨を作る細胞の働きを活発にします。

 

さらに、身のこなしがよくなることで、転びにくくなり、骨折予防にもなります。

 

毎日楽しみながら自分の体力にあわせて、無理なく運動を続けることが大切です。

 

骨に負担がある程度かかるように、ウォーキングや階段の昇り降りを取り入れてみましょう。

 

②.食事

食事

 

骨粗しょう症は生活習慣病といえます。

 

長い間の食生活の偏りが原因となりますので、バランスのとれた食事をすることが予防の基本です。

 

適正なカロリー摂取を心がけ、栄養バランスのよい食事を規則正しく摂りましょう。

 

また、次の栄養素を意識して摂ると良いでしょう。

 

●カルシウム

 

カルシウムはどうしても不足しがちです。

 

骨粗しょう症予防のためには、カルシウム摂取推奨量は、1日700~800㎎です。

 

多く含む食材:牛乳など乳製品、大豆製品、小魚、干しエビ、小松菜など

 

●ビタミンD

 

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けます。

 

カルシウムと一緒に摂ると、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。

 

多く含む食材:サケ、ウナギ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、卵など

 

●イソフラボン

先にも述べたように、イソフラボンは女性ホルモンの減少を補うように骨の代謝をサポートするのに働きます。

 

骨の代謝に必要なカルシウムやビタミンDを補った上で、イソフラボンも一緒に摂ると良いでしょう。

 

多く含む食材:納豆、豆腐、大豆水煮、きなこ、豆乳など

 

このほか、アルコールやカフェインインスタント食品、スナック菓子は摂りすぎるとカルシウムの吸収を妨げる可能性があるため、注意しましょう。

 

また、喫煙は骨粗鬆症を進める要因になると考えられています。

 

タバコを吸っている人は、この機会にぜひ禁煙に取り組んでみてください。

 

※この記事を監修して頂いた専門家の方

女性ドクター 監修:南部 洋子(助産師、看護師)

●資格:助産師・看護師・タッチケアシニアトレーナー
株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。
※監修している内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、監修者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。

 

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南部 洋子

【保有資格:看護師/助産師】医療職としての視点をわかりやすく解説し、読む人にとって納得のいく記事になればと思っています。

この記事の執筆監修者の保有資格・企画 :

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