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看護師が解説!【突然の耳鳴り...】原因と対策は?



 

監修者・女性

この記事の執筆専門家

看護師 助産師 青井梨花 (株式会社とらうべ)

 

株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験がある助産師。現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。

※本記事は、助産師の方に執筆いただいたものを健康チョキンにて編集しております。

 

1.はじめに

朝通勤しているとき、仕事中、起床時や就寝時など「突然、耳鳴りがする」という経験をしたことはありませんか?

 

セミが鳴いているような「ジーッ」という音、甲高い「キーン」といった音など、人それぞれ、その時々で聞こえ方の種類も違います。

 

なぜ、耳鳴りが起きるのか、耳鳴りの原因と対処法をお伝えします。

 

2.耳鳴りって?

実際に音が鳴っていないのに、何かが鳴っているように感じる現象を、耳鳴りといいます。

 

耳鳴りの聞こえ方や頻度、起こる原因は様々で、鳴っている時間も、数秒のものから途切れず鳴り続けている場合もあります。

 

あまり気にならない人から、気になって仕方がない人まで、不快に感じる度合いも様々と言われています。

 

3.耳鳴りの原因と症状、特徴は?

鳴りの多くは、他の症状とともに起こる場合が多いので、聞こえ方とあわせて、考えられる主な原因とその症状、特徴をみていきましょう。

 

●ストレスにともなうもの

ストレスや疲労、生活の不摂生や急な温度変化などによって、身体の様々な器官を正常に働かせる自律神経が乱れると、身体の不調を招きます。

 

その代表的な症状のひとつに耳鳴りがあります。

 

■症状の特徴

●「キーン」「ピー」などの高音、「ゴォーッ」「ボー」などの低音。

●難聴やめまいなど、他の症状は伴わず、原因がはっきりしないもの。

 

●貧血によるもの

貧血になる原因は様々ですが、血液中の酸素を全身に運搬するヘモグロビンが足りなくなっている状態です。

 

病気で起こることもありますが、鉄分が不足することが原因のことが多いです。

 

■症状の特徴

●立ちくらみ、めまい、息切れなどと共に、耳鳴りも症状としてあげられる。

●人により聞こえ方は様々だが、「ブーン」「キーン」「ザー」などで、心臓の鼓動と一致した音で鳴る。

 

●中耳炎

風邪のウィルスや細菌が鼻の奥から耳管に入って中耳で感染を起こすと中耳炎となります。

 

その際に、耳鳴りをともなうこともあります。

 

■症状の特徴

●耳の痛みや耳だれをともなうこともある。

●「ブー」「ボーッ」といった低音の耳鳴りをともなう場合がある。炎症がある方の聞こえが悪い。

 

●耳垢が溜まっていることによるもの

耳垢が溜まっていることによって、体を動かしたりする度、耳垢の動きの音が聞こえるものです。

 

■症状の特徴

●耳垢が塞いでいるために、いつもより聞こえが悪い。

●「ゴソゴソ」「ガサガサ」といった音が間欠的に聞こえる。

 

●音響性外傷

別名「ロック難聴」「ヘッドホン難聴」とも呼ばれる音響性の難聴で、ライブで長時間、スピーカーの近くで大音響を聴いたりヘッドホンで大きい音を聴いたりすることで、耳の奥の蝸牛(うずまき管)という、聴覚を司る器官中の細胞が傷つくことで起こります。

 

■症状の特徴

●耳垢が塞いでいるために、いつもより聞こえが悪い。

●「ゴソゴソ」「ガサガサ」といった音が間欠的に聞こえる。

 

●加齢性(老人性)難聴

一般に、聴力は、歳を重ねる毎に耳の各部位も老化するために、徐々に低下することがわかっています。

 

特に、聞こえにくい高音域の音を無理に聞こうとして脳が興奮しすぎてしまい、高音の耳鳴りが発生すると言われています。

 

■症状の特徴

●甲高い「ピー」「キーン」などといった、電子音や金属音のような高音の耳鳴りが持続して聞こえる。

●両耳に起こる。

●高い音が聞き取りにくい。

●音としての認識はあっても、言葉としての聞き取りが悪い。

●特に「カ行、サ行、ハ行」を含む言葉の聞き違いが多くみられる。

●周囲が騒がしいと話が聞こえづらい。

 

●突発性難聴

ストレスウィルス感染によって、内耳(耳の一番奥の部分の、音を感じる仕組みがある)の血流障害が原因で発症すると考えられているものの、現在でもはっきりとした原因が特定できていない病気です。

 

■症状の特徴

●「キーン」「ピー」といった高音の耳鳴りの他に、めまいや吐き気、嘔吐などがともなうこともある。

●ある日突然、片方の耳の聞こえが悪くなり、特に高音が聞き取りづらい。

 

●メニエール病

内耳(耳の一番奥の部分の、音を感じる仕組みがある)にある、リンパ液が過剰に貯留することで、水ぶくれのように腫脹する病気です。

 

なぜ内リンパ液の調節がうまくいかないのかの理由はよくわかっていません。原因不明が多いですが、ストレスや疲労などが引き金で起こることが多いともいわれます。

 

■症状の特徴

●難聴・耳鳴り・耳閉感(耳がつまる感じ)といった耳の症状を伴うめまい発作(天井がグルグル回るような回転性のめまい)が、くりかえし起こる。

●耳の症状は片側性のことがほとんど。

●「ザーッ」「ブーン」「ゴォーッ」という、比較的低音の耳鳴りが聞こえる場合が多く、男性などの低い声が聞き取りづらいことがある。

 

4.耳鳴りの原因別の対処法

耳鳴りが起こった時の対処法見ていきましょう。

 

●ストレスにともなうもの

まずは、ストレスを軽減させることが一番です。

 

あなたのストレスの原因はなんですか?その原因を取り去ることが重要ですが、仕事内容や人間関係などだと、なかなかそうもいきませんよね。

 

カラオケや、友人とのおしゃべりなど、自分なりのストレス発散方法見つけましょう。

 

【以下のストレス発散方法まとめ※医者受診より上の部分】

 

また、起床、就寝、3食の時間をなるべく毎日同じ時間帯にして生活リズムを整えること、ヨガやストレッチ、ウォーキングなど、身体を気持ちよく動かすこともストレス発散には良いことです。

 

睡眠前にはPCやスマホをいじったり、あれこれ考え事をしないようにして、ゆっくり入浴し、リラックスして眠りにつきやすいようにしましょう。

 

それでも改善しない場合は、医者を受診しましょう。

 

内耳(耳の一番奥の部分の、音を感じる仕組みがある)の循環を改善する薬や、漢方薬などの薬物療法が用いられます。

 

また、ストレスによる精神的な症状(イライラや不安症状、不眠など)がある場合は、抗不安薬や睡眠薬、緊張による肩こりなどが強い場合には筋弛緩薬なども使用されることもあります。

 

●貧血によるもの

鉄分を多く含む食品を積極的に摂りましょう。

 

■鉄分が多く含まれる食材

豚、鳥、レバー、ほうれん草、小松菜、しじみ、ひじき等

 

また、喫煙や薄着、お風呂はほとんどシャワーで済ませるなどの身体を冷やすことは出来るだけ避けましょう。

 

●中耳炎

特に大人の中耳炎は痛みが強く、一度発症すると悪化しやすいため、治っていくのにも時間がかかります。

 

また、急性中耳炎がなかなか治癒しないと、慢性中耳炎や滲出性中耳炎に移行する可能性があるため、出来るだけ早めに治療することが大切です。

 

まずは医者を受診して、抗生剤や消炎鎮痛剤などの治療を受けましょう。

 

膿が溜まっているようなら、必要に応じて鼓膜切開する場合もあります。

 

治療を開始しても、聞こえの悪さはしばらく何週間か残ることがありますが、しっかり治療すれば完治していくのが通常です。

 

●耳垢が溜まっていることによるもの

耳垢は、自然に外側に向かって排泄されていくものなので、基本的には耳掃除は不要といわれています。

 

頻回の耳掃除は、耳を傷つけたり、かえって耳垢を奥へ押し込めてしまうこともあります。

 

ただ、特に、子どもや老人は自然に排泄する機能がうまく働かないこともあるため、1~2ヶ月から数か月に一度入り口付近のみ、綿棒でくるりと1周程度、耳掃除をして耳垢をため込み過ぎないようにしましょう。

 

定期的に耳鼻科に受診して、とってもらうのもよいでしょう。

 

●音響性外傷

神経細胞へのダメージが軽度の場合、1~2日で治ってきます。

 

しかし、ダメージが大きい場合には傷ついた神経細胞は自己修復することが出来ず、耳鳴り・耳が詰まった感じといった症状が長引き、音が聞こえにくいなどの難聴状態になってしまいます。

 

1~2日過ぎても症状が回復しないときには、なるべく早く、遅くとも1週間以内に受診しましょう。

 

受診が遅れると、治療したとしても回復が見込めないことがあります。

 

音響性外傷による耳鳴りを起こさないためのセルフケアとしては以下のとおりです。

 

■音響性外傷予防のヘルスケア

●スピーカーなど音源の直近で大きな音を聞かない

●耳鳴りなど不調を感じたら、その場を一旦離れ、耳を休ませる

●風邪気味や寝不足など、体調が整っていないとき、免疫が下がっているようなときには、無理せずライブを控える

 

●加齢性(老人性)難聴

早くから難聴になる人や、歳をとってもよく聞こえる人など、個人差がありますが、加齢性のものなので、進行を抑えたり回復させたりすることは、残念ながら難しいと言われています。

 

対処法のひとつとして、補聴器を使用することで、聴力を補う方法があります。

 

●突発性難聴

突発性難聴の場合、症状が出たら出来るだけ早く受診して治療を開始することが重要になります。

 

一般的に症状を自覚してから48時間以内に適切な治療を開始することで、聴力の改善がみられる場合が多いといわれますが、1週間を過ぎると治療をしても改善が難しい場合が多いようです。

 

最近では「人工内耳埋め込み術」などの外科手術も行われるようになりました。

 

突発性難聴は、ストレスが引き金となりやすいといわれています。

 

日頃からストレスを溜め込まず、適度に発散していくことが大切です。

 

●メニエール病

メニエール病でる、と自分で判断するのは難しいため、医者を受診しましょう。

 

ストレスが原因のことが多いため、薬物療法に加え、カウンセリングや心理療法も行われます。

 

また、睡眠不足や疲労など生活習慣が関係しているともいわれますから、同時に、生活リズムの見直しも必要です。

 

早寝早起きを心がける、毎日だいたい同じ時間に3食摂るようにする、ストレス解消のため、ウォーキングなど軽い有酸素運動を取り入れるなどしましょう。

 

疲れを溜め込み過ぎないよう、十分な休息をとることも大切です。

 

6.最後に

耳鳴り自体は、直接すぐ命に関わるようなものではありません

 

疲れが溜まっているときに「キーン」などの耳鳴りを一時的に感じたかと思うと、数秒でなくなる、という症状は誰にでも起こるものです。

 

ですが、耳鳴りと一口にいっても、お伝えしたように、なかには重大な病気のサインのこともありますから、注意が必要です。

 

今までなかったのに、ある時期から急に耳鳴りがはじまった、という場合には、一度耳鼻科を受診しましょう。

 

※この記事を執筆いただいた専門家の方

女性専門家

執筆:看護師 助産師 青井梨花

株式会社 とらうべ 社員。病院や地域の保健センターなど、さまざまな機関での勤務経験がある助産師。現在は、育児やカラダの悩みを抱える女性たちの相談に応じている。

●株式会社とらうべ

ヘルスケアに関するサービス、マーケティング支援やコンテンツ発信などを事業として展開。医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの専門家により、 医療・健康に関連する情報について、信頼性を確認・検証するサービスを提供している。

 

※執筆内容についてはあくまで一般論に関してであり、具体的症状についての説明や診断を行うものではありません。また、執筆者は本サイト上またはリンク先等におけるいかなる個別商品、特定商品の効果保証、購入推薦・推奨などをするものではありません。